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コンパクトな筐体にAIエンジンを搭載、処理性能26TOPSのエッジAI推論システム:エッジコンピューティング
アドバンテックは、エッジAI推論システム「AIR-150」を発売した。「Hailo-8」AIエンジンと第13世代Intel Coreモバイルプロセッサを搭載し、26TOPSのAI処理性能を持つ。
アドバンテックは2024年6月3日、エッジAI(人工知能)推論システム「AIR-150」を発売すると発表した。AIエンジンの「Hailo-8」と第13世代Intel Coreモバイルプロセッサを搭載し、外形寸法156×112×60mmのコンパクトな筐体で、26TOPSのAI処理性能を持つ。
AIR-150は、COM、USB、LAN、M.2 E-KeyなどさまざまなI/Oポートを備え、柔軟に周辺デバイスを接続できる。−20〜+60℃の温度範囲に対応し、CPU負荷の高いAI処理でも安定して動作する。ノイズ耐久性や耐振動、耐衝撃などのIEC規格にも準拠している。そのため、自律移動ロボットや手荷物検査、不良検査、労働安全監視などAI対応のアプリケーションに活用できる。
アドバンテックが提供するAI開発ツールキット「Advantech Edge AI SDK」は、Hailo-8用のランタイムSDK「HailoRT」を含む。これにより、異なるプラットフォーム間でのシームレスな統合が可能だ。また、事前トレーニング済みモデルを収録したTAPPASを活用することで、AI開発の効率を向上できる。
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