検出器性能が向上したPET-CTの販売を開始:医療機器ニュース
キヤノンメディカルシステムズは、信号処理の改良により検出器性能が向上したデジタル PET-CT「Cartesion Prime / Luminous Edition」の国内販売を開始した。検出器の信号処理を改良することで、Time-of-Flight時間分解能が263ピコ秒から238ピコ秒に向上した。
キヤノンメディカルシステムズは2024年11月5日、検出器性能が向上したデジタル PET-CT「Cartesion Prime / Luminous Edition(カーテシオンプライム、ルミナスエディション)」の国内販売を開始した。検出器の信号処理を改良することで、Time-of-Flight(TOF)時間分解能が263ピコ秒から238ピコ秒に向上した。
2023年4月から販売されている本製品は、発光量や時間分解能に優れるLYSOシンチレータと、高速処理が可能なSiPM素子を1:1カップリングで100%接合した独自のPET検出器を搭載している。
装置の改良は継続されており、今回は検出器における信号処理の改良によりTOF時間分解能が向上し、実効感度が130cps/kBqを達成した(被写体直径35cm)。またTOFの位置推定精度も3.6cmまで向上している。
本製品に当検出器を27cmにわたって配列。また、独自のディープラーニング技術を用いた画像再構成技術「Advanced intelligent Clear-IQ Engine-integrated(AiCE-i)」を搭載することで、より低ノイズかつ高コントラストの画像を出力できる。さらに、検出器の冷却が空冷のため、ランニングコストを抑えられる。
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