検索
ニュース

見えないものを見えるようにするソニーのイメージセンサー、用途提案を推進CEATEC 2024(2/2 ページ)

ソニーグループは、「CEATEC 2024」に出展し、見えないものを見えるようにするSWIRイメージセンサーなどのセンシング技術を紹介した。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

陸と海のモビリティを支えるセンシング技術

 陸と海のモビリティを支えるセンシング技術なども披露した。ソニーグループでは以前から車載向けセンシング技術に積極的に取り組んでおり、自動車の周囲360度を検知し、早期に危険回避行動を支援することで車の安全性を高めるセーフティ領域のコンセプト「Safety Cocoon(セーフティコクーン)」を提唱している。CEATECブースでは、自動車のモックアップを用意し、車内外で使用するさまざまなセンシング技術を紹介した。

photo
さまざまなセンサーが搭載された自動車のモックアップ[クリックで拡大]

 例えば、1742万画素で道路状況や、車両、歩行者などの対象物の認識範囲をより遠距離まで広げられる前方を検知する車載用イメージセンサーや、自動車の事故防止に貢献する車載LiDAR用SPAD ToF方式距離センサー、ドライバーの状態を認識するインキャビンセンシング用のToF方式距離画像センサーなどを出展している。

photophoto 搭載された前方向けのセンサーの一部(左)と映像イメージ(右)[クリックで拡大]

 さらにこれらのノウハウを水中にも広げる。ソニーのイメージセンサーと3次元空間センシング技術を搭載した水中ドローンで、サンゴや藻場の生息分布の把握や、センシングデータを活用した3Dモデルの生成を行った実証の様子を紹介。波や浮遊物などの障害がある海の中でも、ドローンが自己位置を見失うことなく正確に移動し、動いている海藻などを正確に撮影できることを示していた。従来は人が多大な労力をかけて行っていた環境調査を効率化するとともに、地球温暖化問題の解決に向けたブルーカーボンの保全などに貢献するとしている。

photo
水中ドローン。本体下部のボックス部分にソニーグループのセンシング技術を搭載している[クリックで拡大]

 ソニーグループではこの他、イメージセンサーとAIを融合することで物体認証などをよりコンパクトなシステムで行えるようにするエッジAIセンサーなどを紹介し、イメージセンサーが撮影した画像をセンサー内に搭載されたAIがリアルタイムに解析、処理し、把握したい必要情報のみを表示するデモンストレーションなどを行った。さらに、物体ととの距離を3次元方向で測定できるTOFイメージセンサーの用途提案として、バーチャル空間上にアバターをリアルタイムで再現したり、直感的なジェスチャーコントロールを紹介したりしている。

≫「組み込み開発ニュース」についてのその他の記事はこちら

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る