自動運転に必要なセンシング技術、ソニーの出した答えは“人の目超え”:車載半導体(1/2 ページ)
ソニーは「第1回 名古屋オートモーティブワールド」(2018年9月5〜7日、ポートメッセなごや)において、車載用イメージセンサー技術を紹介。同技術についての詳細な説明を国内の展示会で一般公開したのは初めてだという。
ソニーは「第1回 名古屋オートモーティブワールド」(2018年9月5〜7日、ポートメッセなごや)において、車載用イメージセンサー技術を紹介。同技術についての詳細な説明を国内の展示会で一般公開したのは初めてだという。
デンソーの採用を皮切りに採用が拡大へ
ソニーのイメージセンサーは、裏面照射型CMOSイメージセンサー技術で先行し、主にハイエンドスマートフォン向けで圧倒的な市場シェアを握ってきた。ただ、変化の激しいスマートフォン向けだけでは事業の安定性が保てないことから、自動運転技術の採用などでセンシング技術の重要性が高まる車載向けでの提案を強化。実際にはなかなか採用が進まず、さまざまな苦労があったとしているが、2014年からは車載機器には必須となる国際的な機能安全規格である「ISO26262」の製品適用を開始するなど、準備を進めてきた※)。
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2016年10月にはデンソーでの採用が発表された※)。これを皮切りに、デンソーの後も「さまざまな話が進んでいる」(説明員)とするなど、採用が広がっているという。
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ソニーの車載イメージセンサーが目指す「Safety Cocoon Concept」
車載イメージセンサー事業として「国内でまとまった形で出展するのは初めて」(説明員)とする中、今回の「第1回 名古屋オートモーティブワールド」でソニーが訴えたのが「Safety Cocoon Concept」というコンセプトである。
同コンセプトは2018年1月のCESで発表されたもので、ソニーがイメージセンサー技術で実現したいと考える、自動運転時代の自動車の安全性についてのコンセプトである。「Cocoon」は「繭」もしくは「包むように保護する」という意味がある。イメージセンシング技術により自動車を包み込むような形で、自動車周辺の360度の情報感知エリアを形成し、早い危機回避行動を可能とすることで安全性を確保するというものである。
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