ニュース
ラズパイ対応のエッジAIカメラを発売:人工知能ニュース
ソニーセミコンダクタソリューションズは、Raspberry Piと共同開発したシングルボードコンピュータ「Raspberry Pi」対応AIカメラを発売した。カメラ内のインテリジェントビジョンセンサー「IMX500」上で、画像をAI処理する。
ソニーセミコンダクタソリューションズは2024年9月30日、シングルボードコンピュータ「Raspberry Pi」対応のAI(人工知能)カメラを発売した。Raspberry Piと共同開発したもので、希望小売価格(税別)は70米ドル(約9900円)となる。
有効画素数は、10fpsで4056×3040、40fpsで2028×1520。画素サイズは1.55×1.55μm、視野角(FoV)は76度で、マニュアルフォーカスとオートフォーカスに対応する。ニューラルネットワーク用のファームウェアを管理するマイクロコントローラーチップ「RP2040」を内蔵するほか、AIモデルのMobileNetSSDもプリインストールしている。
カメラ内のインテリジェントビジョンセンサー「IMX500」上で画像をAI処理するため、GPUやアクセレレーターなどの各種コンポーネントを不要にした。同製品とRaspberry Piのみで開発が可能で、エッジAIソリューション開発が加速する。
Raspberry Piの全モデルに対応しており、標準ケーブル1本で利用できる。ソフトウェアライブラリ「libcamera」「Picamera2」を活用して、使い慣れたハードウェアとソフトウェアで開発できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 物流現場のバーコード読み取りにラズパイを活用する
小型ボードコンピュータ「Raspberry Pi(ラズパイ)」を使って、低コストかつ現場レベルでIoT(モノのインターネット)を活用する手法について解説する本連載。第15回は、物流現場におけるラズパイと各種情報収集方法の組み合わせについて紹介する。 - ソニーセミコンがエッジAIを物流業界に提案、トラックの荷待ち時間管理を自動化
ソニーセミコンダクタソリューションズは、「国際物流総合展2024」において、エッジAIセンシングプラットフォーム「AITRIOS(アイトリオス)」を用いた物流業界向けソリューションを紹介した。 - ラズパイ5にAIキットが登場、処理性能は13TOPS
英国Raspberry Pi財団がシングルボードコンピュータ「Raspberry Pi 5」と組み合わせて高性能のAI推論処理を可能にする「Raspberry Pi AI Kit」を発表。最大13TOPSの処理性能を備えており、カメラから入力した映像データに対してリアルタイムで物体認識などを行える。 - ラズパイのカメラモジュールにエッジAI版が登場? ソニーセミコンが少数出資
ソニーセミコンダクターソリューションズは、小型ボードコンピュータ「Raspberry Pi(ラズパイ)」を展開する英国Raspberry Pi財団に対して少数持分出資を行うことで合意したと発表した。 - IoTデバイス向け遠隔管理サービスが「Raspberry Pi」に対応
Vieurekaは、「Raspberry Pi」の国内正規代理店であるケイエスワイとの協業を開始した。同社の「Vieurekaプラットフォーム」がRaspberry Piに対応し、現場に設置したRaspberry Piで遠隔からIoTシステムの一元管理、制御が可能になった。 - AIカメラではんだ不良を検出、エッジ処理でレイテンシーも低減
ソニーセミコンダクタソリューションズは「ハノーバーメッセ(Hannover Messe)2023」において、AIカメラを活用したはんだ付け不良の検出デモンストレーションを披露した。