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シャープの電子ポスターやVixionのピント調節できる眼鏡がCEATEC AWARD受賞製造マネジメントニュース(2/2 ページ)

JEITAは、2024年10月15〜18日に千葉県の幕張メッセで「CEATEC 2024」を開催する。出展される技術中で優れた技術を表彰する「CEATEC AWARD 2024」は、ViXionの「Vixion01S」(総務大臣賞)、シャープの「屋外対応A0サイズ ePoster」(経済産業大臣賞)、CalTaの「TRANCITY」(デジタル大臣賞)などが受賞した。

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経済産業大臣賞はシャープの電子ポスター

 経済産業大臣賞を受賞したのは、シャープの「屋外対応A0サイズePoster」となった。屋外対応A0サイズePosterは、E inkの電子ペーパーを使用し消費電力0Wで自由に表示内容を変更できるポスターだ。外光を反射して表示するため、明るい屋外設置と相性が良く、屋外の掲示板やバス停などの大判ポスターをデジタル化したいという市場の声を反映して開発された。防水防塵(じん)機能を備えており屋外でも自由に設置できる他、太陽光発電システムによる電力供給や、LPWAによる通信機能を組み合わせてシステム化しており、ポスターの張替えなどの人的作業をほぼゼロにできる。「既に技術的には確立されており、価格などマーケティング面で検討を進めているところだ。ポスターが使用されているところがターゲットとなるので、張り替えなどの人手作業の負荷が高いところでは採算性が取れる領域があると考えている」(担当者)としている。

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シャープの「屋外対応A0サイズePoster」[クリックで拡大]

デジタル大臣賞はCalTaのデジタルツインソフトウェア「TRANCITY」

 デジタル大臣賞はCalTaのデジタルツインソフトウェア「TRANCITY」となった。TRANCITYは、動画をWebブラウザ上にアップロードするだけで、簡単に3Dデータが生成できるデジタルツインソフトウェアである。生成した3Dデータは寸法情報の他、位置、時系列情報を持ち、Google 3D Mapをはじめとする複数種類の地図上へ実寸大で配置することができる。インフラ施設の「何、いつ、どこ」が一目で分かり、インフラの維持管理や、建設を中心とした幅広い用途での活用が進んでいるという。「CalTaはJR東日本発のベンチャーでもあるので、鉄道系インフラではかなり多く既に採用されている。簡単に動画を撮影するだけで誰でも3Dデータを扱えるようになることが特徴だ。精度も4Kカメラで撮影できれば1cm未満の誤差で記録できる」(担当者)としている。

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CalTaのデジタルツインソフトウェア「TRANCITY」[クリックで拡大]

25周年特別賞はNECの映像認識×生成AI技術

 25周年特別賞はNECの映像認識×生成AI技術が選ばれた。これはNECが保有するさまざまな映像認識技術と、独自の日本語LLM(大規模言語モデル)なども含むLLM技術、文章生成技術などを一連のシステムとしてパッケージ化した技術だ。デジタル都市に蓄積される膨大な映像データの利活用を可能にし、産業DX(デジタルトランスフォーメーション)推進と業務効率化の実現に貢献する。例えば、空港向けであれば、空港の映像情報から、飛行機や荷物搬送車などを認識し、それらがどういう状況であるかを日本語の文章としてリアルタイムレポートを行える。さらにこのレポートの文章からLLMを活用しながら適切なフォーマットに落とし込んで自動でレポート作成を行うことなどが可能となる。「こうした仕組みを一からカスタムで作り上げようとすると時間もコストもかかるが、映像認識やLLMなどもテンプレートとして用意していることで大幅にこれらのシステム構築を短縮できる」(担当者)としている。

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CalTaのデジタルツインソフトウェア「TRANCITY」[クリックで拡大]

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