米国でメタンハイドレート長期陸上産出試験用の遠隔モニタリングシステムを構築:製造マネジメントニュース
日鉄ソリューションズは、米国アラスカ州ノーススローププルドーベイ鉱区で2024年7月30日まで行われたメタンハイドレート長期陸上産出試験において、東洋エンジニアリングとともに遠隔モニタリングシステムを構築し、その保守運用を実施した。
日鉄ソリューションズは2024年10月8日、東洋エンジニアリングがエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)から受託し、支援業務を進めてきた米国アラスカ州ノーススローププルドーベイ鉱区で同年7月30日まで行われたメタンハイドレート長期陸上産出試験において、東洋エンジニアリングとともに遠隔モニタリングシステムを構築し、その保守運用を実施したと発表した。
なお、JOGMECは、産業技術総合研究所および日本メタンハイドレート調査とともにコンソーシアム「MH21-S研究開発コンソーシアム」を組成し、経済産業省よりメタンハイドレートの商業開発に向けた研究開発を受託するその一環として、アラスカでのメタンハイドレート長期陸上産出試験を進めてきた。
ダッシュボードなどを備えた遠隔モニタリングシステムを構築
メタンハイドレートは日本近海でも存在が確認されており、将来のエネルギー資源の1つとして期待されているが、今後商業化を目指すには長期的な生産挙動の把握が不可欠となる。
そのため、今回の長期陸上産出試験は、ガス生産に伴う課題の抽出や長期にわたる生産挙動理解のためのデータ取得を目的として、JOGMECと米国エネルギー省(DOE)傘下の国立エネルギー技術研究所との協働により2023年9月19日にスタートし、約10カ月にわたって実施された。
この試験において日鉄ソリューションズは、これまでに多くの製造プラントで培ってきたデータの可視化/活用に関する知見を生かした。
具体的には、この知見に基づき、データ種別に応じた各種可視化(ダッシュボード)機能や詳細データの提供機能などを実装した遠隔モニタリングシステムを構築するとともに、このシステムの運用/保守で東洋エンジニアリングを支援。これらにより、ガスや石油をくみ上げて採取する坑井「生産井」で取得されるさまざまな生産挙動データから、日本国内でアラスカ現地状況の把握や、取得データのダウンロードによる即時解析の実現に対して貢献した。
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