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規格外ココナッツのオイルからバイオマスSAFの製造に成功リサイクルニュース

新エネルギー・産業技術総合開発機構は、食用に適していないココナッツオイルから、100%バイオマス由来のSAFの製造に成功した。多機能触媒を用いて、規格外ココナッツを絞ったオイルから、ニートSAFを製造した。

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 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2024年9月18日、食用に適していないココナッツオイルから、100%バイオマス由来のSAF(ニートSAF)の製造に成功したと発表した。NEDO事業「低圧・低水素消費型多機能触媒利用の植物由来SAF実証サプライチェーンモデルの構築」で、日本グリーン電力開発、東京農工大学、ハイケムが共同で開発した。

 日本グリーン電力開発では、インドネシアにおいて、食用に適さない規格外ココナッツの選別、調達やオイル化などの原料開発、燃料変換に適した触媒開発などに取り組んでいる。

 規格外ココナッツから搾油したオイルは、脂肪酸の分子構造(炭素数、鎖長)が他のSAF原料に比べて航空燃料に近い。そのため、少ない製造工程と水素の使用量でニートSAFを製造できる可能性がある。今回、同事業で開発を進める多機能触媒を用いて、規格外ココナッツを絞ったオイルから、ニートSAFの製造に成功した。

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規格外ココナッツからニートSAFを製造する工程のイメージ[クリックで拡大] 出所:NEDO

 多機能触媒などを使用して製造したニートSAFについて、航空燃料として国際的に認められた規格「ASTM D7566 Annex A2」への適合が確認されたことから、製造効率や生産コスト、環境対応で優位となるSAF量産の可能性が示された。今後のスケールアップ実証に向けて、大きく前進した。

 ASTMへの適合を確認したことで、SAF原料として必須となるCORSIA認証ポジティブリストへの登録に加え、温室効果ガス(GHG)削減標準値(デフォルト値)の策定も進めている。さらに、ココナッツの一大産地インドネシアの州政府から地域経済活性化に資すると評価され、原料調達先からの理解と協力も得られている。多機能触媒については、耐久性などを確認しつつ、実用化に向けた開発を進めていく。

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