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高い加工精度と俊敏な動作性能、牧野フライスが新型5軸制御横形マシニングセンタ:工作機械:
牧野フライス製作所は、5軸制御横形マシニングセンタ「a500iR」の販売を開始した。「a-nx」シリーズの機械構造を採用し、5軸加工でも優れた加工精度と俊敏な動作性能を発揮する。
牧野フライス製作所は2024年8月29日、5軸制御横形マシニングセンタ「a500iR」の販売を開始した。「a-nx」シリーズの機械構造を採用し、5軸加工でも優れた加工精度と俊敏な動作性能を発揮する。
移動量(X×Y×Z)は900×750×800mmで、旋回範囲はB軸が−110〜+180度、C軸が360度となる。B軸ロータリーテーブル上にC軸ロータリーテーブルを搭載し、旋回範囲を広く確保して複雑な加工形状に対応する。
最大ワークサイズ(径×高さ)は900×600mm。従来比で30%以上拡大している。最大積載質量は400kgで、工作物の質量に応じてテーブルを調整する機構を備えるため、重い工作物を加工する際も高い精度を維持できる。また、標準主軸は立ち上がり1.2秒で1万4000回転に達する。
メンテナンス性にも優れる。加工室内やテーブル、特に切りくずの堆積しやすいC軸ロータリーテーブルの下部も確実に洗浄する。
傾転機構付きパレットチェンジャーを搭載し、水平段取りに対応。これにより、横形マシニングセンタの作業性が向上するほか、クレーンによる工作物や治具の搬入、搬出もできる。
空調などが厳しく管理されていない工場環境でも、安定して高い加工精度を維持する機械制御機能「eSTABILIZER」や、さまざまな省エネルギー機能も備えた。各種自働化システムに対応するため、加工の自働化や省人化に寄与する。
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