切りくずの分断で加工トラブル防止、牧野フライスが後付けも可能なGIブレーカを発売【訂正あり】:FAニュース
牧野フライス製作所は穴加工時に発生する長い切りくずを分断して、生産性を向上させる独自技術「GIブレーカ」を販売すると発表した。対象機種なら既設機に後付け可能で、価格は45万円(税別)となっている。
牧野フライス製作所は2023年2月24日、穴加工時に発生する長い切りくずを分断して、生産性を向上させる独自技術「GIブレーカ」を同年3月1日より販売すると発表した。対象機種なら既設機に後付け可能で、価格は45万円(税別)となっている【訂正あり】。
(※)【訂正】初出時に製品名を「G1ブレーカ」としていましたが、正しくは「GIブレーカ」でした。お詫びして訂正いたします(2023年3月2日)
リーマやドリルを用いた穴加工時には、長い切りくずが発生して工具に巻き付き、加工を中断せざるを得ないケースが発生する。GIブレーカは連続切削により切りくずを分断し、工具への巻き付きを防止する。切りくずによる加工面への擦過痕も防ぎ、穴径、穴深さの加工精度向上および不良率の低減にも貢献する。
切りくずの体積が減少することから処理する際の作業性が高まる他、長い切りくずによるコンベヤーやコンベヤーのフィルターの破損を防止、クーラント使用量の削減も可能となる。
対象機種は立形マシニングセンタが「iQ300」「iQ500」「V22」「V33i」「V56i」「V77」「V77L」「V99」「V99L」。5軸制御立形マシニングセンタは「D200Z」「D300」「D500」「D800Z」「DA300」。e GRINDERは「BG500」。横形マシニングセンタは「a51nx」「a61nx」「a71nx」「a81nx」「a92」「a120nx」。5軸制御横形マシニングセンタは「a500Z」「a800Z」「a900Z」「N2-5XA」。立形マシニングセンタは「L2」。横形マシニングセンタは「J3」「J4」「J6」となっている。
既納機への後付けは上記対象機種のProfessional 6機およびL2、Jシリーズに限り、5軸加工機能との併用はできない。
対象工具はリーマ、ドリル、ボーリングバー、主な被削材はアルミ合金、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、高張力鋼、銅合金、チタンなどとなっている。
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