パラレルリンクロボでコストを抑えて外観検査自動化、組み立て事例も【訂正あり】:第3回 ネプコン・ジャパン[秋]
ASPINA(シナノケンシ)は「第3回 Factory Innovation Week[秋]」の構成展の1つである「第3回 ネプコン・ジャパン[秋]」において、外観検査用ロボットによる6面検査のデモンストレーションを披露した。
ASPINA(シナノケンシ)は「第3回 Factory Innovation Week[秋]」(2024年9月4〜6日、幕張メッセ)の構成展の1つである「第3回 ネプコン・ジャパン[秋]」において、外観検査用ロボットによる6面検査のデモンストレーションを披露した。
さまざまな角度から対象のワークを撮影
この外観検査用ロボットは、パラレルリンクロボットにアクチュエーターとカメラユニットを組み合わせており、さまざまな角度から対象のワークを撮影し、検査することができる。ターンテーブルを装着することで大きなワークにも対応する。
一体型フレームにコントローラーが内蔵されており、スムーズに導入できる。プログラミングは直感的なインタフェースのソフトウェアで行うことができ、操作や設定も容易だという。
動作エリアは径280×350mm(X、Y、Z)で、サイズは495×433×740mmとなっている。可搬重量は最大3kg、動作速度は最高毎秒300mm、繰り返し停止精度は±50μmだ。「一般的な協働ロボットと比べると、3分の1ほどのコストで導入できる。稼働範囲は限られるが、それでも問題ないケースで引き合いにつながっている」(ASPINAの説明員)。【訂正あり】
【訂正】初出時に可搬重量を最大30kgとしていましたが、正しくは3kgでした。お詫びして訂正いたします(2024年9月12日)
パラレルリンクロボットのユニットにはカメラ以外のモジュールも取り付けることができる。「外観検査に困っているユーザーが多いため、外観検査用としているが、こういった動きが求められるシーンであれば、検査に限らず使用できる」(ASPINAの説明員)。
実際に自動組み立て装置としての導入事例もあり、接着剤の塗布やはんだ付けなどで自動化の実績があるという。動作速度や動作エリアを向上させたモデルの開発も検討している。
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