中途採用の選考辞退は「面接前」が最多、ドタキャン後の「連絡なし」は83%:キャリアニュース
「人事のミカタ」が「中途採用の選考辞退」についての調査結果を発表した。選考辞退の発生タイミングは「面接前」が最多だった。また、面接のドタキャン辞退があった場合の「連絡なし」が83%を占めた。
エン・ジャパンが運営する人事向け情報サイト「人事のミカタ」は2024年8月6日、「中途採用の選考辞退」についてのアンケート調査結果を発表した。同調査は「人事のミカタ」を利用する企業を対象とし、293社から回答があった。
初めに、直近1年以内に中途採用を実施した企業に、選考辞退が起きたかを尋ねたところ、85%が「はい」と回答した。
前問で「はい(選考辞退が発生した)」と回答した企業に「以前と比べて、辞退の発生数に変化はありますか」と尋ねた。その結果、全体の45%が「増えた」と回答。「増えた」と回答した企業を従業員規模別に見ると、1000人以上の企業が最も多く、56%だった。
選考辞退の発生タイミングは、「書類選考通過者による面接前の辞退」(60%)が最も多かった。2018年に実施した同調査と比べて6ポイント増加している。
また、選考辞退の発生タイミングを「面接前日、当日のドタキャン辞退」(52%)と回答した企業に、ドタキャンした応募者から辞退について連絡があったかを尋ねたところ、「連絡はなかった(すっぽかし)」が83%を占めた。2018年に実施した同調査より10ポイント増加している。
応募者の選考辞退の理由は、「他社の選考を通過した、内定を取得した」(78%)が最も多く、次いで「特に理由は聞いていない」(26%)、「現職による引き留め」(19%)となった。「特に理由は聞いていない」と回答した企業からは、「理由の確認すらできない状況だった」という声も寄せられた。
辞退対策は「書類選考後、通過者への連絡を早くする」
続いて、選考辞退の対策をしているか尋ねたところ、全体の52%が「はい」と回答した。規模別に見ると、「はい」の回答割合がも最も多い1000人以上の企業(78%)と、最も少ない1〜49人の企業(45%)で、33ポイントの差がついた。
選考辞退の対策をしていると回答した企業に、辞退対策の内容を尋ねた。その結果、1位は「書類選考後、通過者への連絡を早くする」(85%)だった。2位が「面接日程を複数送り、選択できるようにする」(76%)、3位が「応募者に、今後の選考の流れやお礼をメールで送る」(60%)、4位は「面接前日に連絡(電話、メール)をする」(48%)、5位が「内定後に、内定通知書を提示する」(41%)だった。
選考辞退対策について寄せられたエピソードには、「最終面接の際、既存社員に社内を案内させている」「有力候補を逃さないよう、選考をスピーディーに進めている。応募者を待たせてしまうと、辞退率が上昇するという傾向は顕著に見られる」などがあった。
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