キャリアブレーク中にやって良かった293のこと……良い転機のヒントとは?:キャリアニュース
キャリアブレイク研究所が、離職や休職中にやって良かったことのアンケート調査結果を発表した。「家族で時間を過ごす」「キャリアの見つめ直し」「人に会う」など293の回答が集まり、「旅をする」が最も多かった。
キャリアブレイク研究所は2024年7月22日、「キャリアブレーク中にやって良かったこと」のアンケート調査結果を発表した。キャリアブレークは休職や離職など、働くことから一時的に離れることを差す。
同調査の対象者は離職や休職を経験した人で、そのうち103人から回答を得た。103人に「キャリアブレークは良い転機になったか?」と質問し、「10=良い転機になった」として、1〜10の10段階で回答してもらったところ、「10」が63人、「9」が7人、「8」が19人となった。つまり、今回調査の母集団は、キャリアブレークを比較的「良い転機になった」と考えているグループだといえる。
アンケートでは「キャリアブレーク中にやっていたこと(良かったこと)」を3つ、理由とともに挙げてもらった。同社は、集まった293個の回答を整理し、「自分を整える」「自分を深める」「自分を広げる」「自分をつなげる」の4つに分類した。
「『自分を整える』83のこと」では、40代男性が「家族で時間を過ごす」ことが良かったと回答し、その理由として「自分が大切にしたいひと、もの、ことに最大限向き合いたかったから」とコメントした。「寝たいだけ寝る」と答えた50代女性は、「自分がどれだけ休めていないのかよく分かった」と回答。キャリアブレークが身体的に健康になる時間になったという回答が多く見られた。
「『自分を深める』80のこと」には、「キャリアの見つめ直し」「趣味の充実」「好きなこと、趣味に没頭する」などの回答があった。「キャリアの見つめ直し」の理由としては「自分の在り方に合う働き方を考えることができた」というコメントが挙げられていた。
293個の回答中、最も多かったのは「旅をする」
「『自分を広げる』90のこと」に分類された「旅をする」は、293の回答の中で最も多かった。「旅をする」を詳しく見ると、30代女性が「ヨーロッパへの1カ月旅行」と回答しており、「自分が何を大事にしているのか耳を澄ます時間になった。振り返ってみて、一生のうちにやらなかったら後悔していた」とのコメントがあった。
また、会う人を選ぶことで逆に自分を広げることが良い転機になったという回答もあった。「面白がってくれそうな人に会う」と回答した20代女性は「心配されるより、面白がってほしかった。次の人生を考えるときに、良い風を入れたかった」とコメントした。
「キャリアスクールでのスキル習得」が良かったと回答した30代女性は、その理由として「デザインが好きな気持ちにふたをして生きてきたことに気付くことができたから。自分の頭で考えて自分で選択して前に進める人生を歩むきっかけになった」とコメントしている。他にも「大学院に進学する」「資格を取る」など、リスキリングが良い転機になった人は多かった。
「『自分をつなげる』40のこと」では、40代女性が「ボランティア活動」を挙げ、その理由として「いろんな人と話す事ができて、自分を見つめる時間になった」と回答した。「イベントを開いた」という20代女性は、「会社以外の自分の居場所をつくることができた」と回答。「表現をする」「プロジェクトを起こす」など、自分を何かにつなげる行動が良い転機になった人もいた。
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