EVの使用済み電池のリユースに品質保証、MIRAI−LABOとオークネット:リサイクルニュース
MIRAI−LABOは中古車販売のオークネットと業務提携し、EVの使用済みバッテリーを再利用した製品を流通させるB2B向けプラットフォームを構築する。
MIRAI−LABOは2024年8月6日、中古車販売のオークネットと業務提携し、EV(電気自動車)の使用済みバッテリーを再利用(リパーパス)した製品を流通させるB2B向けプラットフォームを構築すると発表した。
MIRAI−LABOでは、EVから取り出した使用済みバッテリーに劣化診断を行い、自律型ソーラー街路灯や蓄電池に再利用するリパーパスを行っている。オークネットとの協力により、バッテリーの性能や劣化度を短時間かつ高精度に診断できる独自のインピーダンス測定法を開発した。
開発した手法により、バッテリーごとにグレードを付与し、バッテリーマネジメントシステムがついたバッテリーや、リパーパス製品に品質保証を付帯できるようにした。これにより、安心安全なリパーパス製品を流通させることができるとしている。
MIRAI−LABOがバッテリーの劣化診断やリパーパス製品の開発/評価を行い、オークネットがプラットフォームの開発や運営、顧客開拓を進める。
リパーパス製品の流通プラットフォームの構築により、使用済みバッテリーを持つ企業や団体にバッテリーの残存価値の可視化や経済合理性のある売却機会を提供することを目指す。また、リパーパス製品の買い手となる企業には、安全性や性能が保証された製品を適正価格で調達する機会を提供する。
今後はEVだけでなく、PHEV(プラグインハイブリッド車)も含めた電動車や、電子機器、蓄電システムのバッテリーや、太陽光設備などにも劣化診断やリパーパスの対象を広げる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- マルチパスウェイ、EVのCO2削減、車電分離……クルマの脱炭素の形は
トヨタ自動車の中嶋裕樹氏がマルチパスウェイの意義、EVが製造時に排出するCO2の削減に向けたさまざまなアプローチのアイデア、バッテリーのリユースやリサイクルに向けた“車電分離”の提案など、自動車のカーボンニュートラルについて幅広く語った。 - 資源循環で経済価値を生み出す、ホンダが描く持続可能な材料戦略
ホンダは「自由な移動の喜び」を永続的に提供し続けるために環境負荷ゼロの実現を目指し、リソースサーキュレーションに取り組んでいる。 - 軽く小さいこともCO2排出削減、スズキの環境技術は軽量化がカギ
スズキは10年後に向けた技術戦略を発表した。 - 初代リーフの部品が風力発電に、ジヤトコが2025年度の採用目指す
ジヤトコとゼファーは「人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMA」において、EVの駆動用モーターとインバーターを再利用した風力発電の取り組みを発表した。 - 日野自が描く駆動用バッテリーの“標準”、定置用も前提に設計
日野自動車は「人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMA」において、電動車の駆動用バッテリー向け「標準電池パック」のイメージモデルを出展した。 - 使用済みリチウムイオン電池を活用した環境配慮型スマートベンチを開発
フクビ化学工業やNAGASEグループの長瀬産業、キャプテックスは、リサイクル樹脂、リユース電池を使用した環境配慮型のスマートベンチを共同開発し、実証実験を2024年3月に開始したと発表した。