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中国の低迷や米国の一服感……グローバル新車生産が2カ月ぶり減少自動車メーカー生産動向(3/3 ページ)

乗用車メーカー8社の2024年5月の世界生産台数は、8社合計は2カ月ぶりに減少した。国内生産では、ダイハツ工業の認証不正の影響が徐々に緩和されてきたこともありプラス基調となった。一方、海外は依然として中国が低迷、好調が続いていた北米にも一服感が見られる。

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マツダ

 8社の中で最も高い伸びを示したのがマツダだ。5月のグローバル生産台数は、前年同月比16.6%増の9万5150台と5カ月ぶりにプラスへ転じた。主力の国内生産が同8.8%増の5万5523台と5カ月ぶりのプラスだったことが大きい。車種別では主力の「CX-5」が同10.5%増と伸長した他、北米向け3列シートラージSUV「CX-90」が本格生産により同187.0%増と倍増した。「CX-30」も同30.5%増と貢献した。その結果、輸出も好調な北米向けが欧州向けの落ち込みをカバーし、同19.8%増とプラスを確保した。

 なお、マツダは型式指定申請の手続きで不正行為が判明し、「ロードスターRF」と「マツダ2」の2車種について6月6日以降生産を停止した。国土交通省が同月28日付で出荷停止指示を解除したことを受けて、マツダ2は7月18日から、ロードスターRFは同月22日から生産を再開している。

 国内以上に好調なのが海外生産だ。前年同月比29.6%増の3万9627台と2カ月連続で前年実績を上回った。8社で最も高い伸びだ。けん引役は北米で、2023年7月末から2直化した米国が同118.9%増と倍増。メキシコも同23.7%増と2桁パーセント増を確保した。加えて長らく低迷が続いていたタイが同7.5%増と増加した他、中国も同0.9%増と2カ月ぶりに前年実績を上回った。

スバル

 スバルの5月のグローバル生産台数は、前年同月比1.0%減の7万9580台と4カ月連続のマイナスとなった。ただ、8社の順位では、三菱自動車を押さえて7位だった。国内生産が同6.8%減の4万6400台と4カ月連続で前年実績を下回った。4月に続き北米向け「フォレスター」の新型車への切り替えで減少した。ただ、輸出は同6.6%増と3カ月ぶりに増加した。

 一方、海外生産は好調を維持している。唯一の海外拠点である米国生産は、前年同月比8.6%増の3万3180台と2カ月連続の増加。米国での「クロストレック」の生産開始が効いた。

三菱自動車

 8社で最下位となったのが三菱自だ。5月のグローバル生産台数は、前年同月比2.6%減の7万3927台と2カ月ぶりのマイナスだった。要因は海外生産で、同17.7%減の3万6505台と2カ月ぶりに減少し、8社の海外生産で最大の落ち幅となった。主要地域である東南アジアの市況低迷が響いており、最大拠点を構えるタイが同23.0%減、インドネシアが同32.1%減と振るわない。

 一方、国内生産は、前年同月比18.7%増の3万7422台と2桁パーセント増を記録し、2カ月連続のプラス。新型車「デリカミニ」が高い人気を集めており、国内生産全体を押し上げている。輸出は同5.2%減と2カ月ぶりのマイナスだった。

→「自動車メーカー生産動向」のバックナンバーはこちら

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