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メーカー5社が型式申請の不正行為を報告、認識不足が背景に品質不正問題(1/2 ページ)

国土交通省は複数の自動車メーカーから型式指定申請における不正行為の報告があったと発表した。不正行為があったのは、マツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキ、トヨタ自動車の5社だ。

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 国土交通省は2024年6月3日、複数の自動車メーカーから型式指定申請における不正行為の報告があったと発表した。不正行為があったのは、マツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキ、トヨタ自動車の5社だ。

 国土交通省はダイハツ工業などの不正事案を踏まえて、型式指定を取得する自動車メーカーなど85社に対して調査と報告を指示していた。2024年5月末時点で調査を完了したのは68社で、このうち64社が不正行為なしと報告した。調査を継続中の17社のうち、16社は現時点で不正行為は判明していないとしている。

主な企業の調査の状況
調査中 乗用車 トヨタ自動車(不正行為あり)、メルセデス・ベンツ日本
二輪車 カワサキモータース
商用車 いすゞ自動車
調査完了、不正行為なし 乗用車 スバル、日産自動車、三菱自動車
ビー・エム・ダブリュー、ジャガー・ランドローバー・ジャパン、フォルクスワーゲングループジャパン、ボルボ・カー・ジャパン、ポルシェジャパン、ルノー・ジャポン、BYD Auto Japan、Stellantis ジャパン、Tesla Japan
商用車 日野自動車、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックス

 不正行為があった自動車メーカーに対し、国土交通省は不正行為があった現行車種の出荷停止を指示した。調査を継続中のトヨタ自動車には、最終的な調査結果を速やかに提出するよう求めた。

 今後は不正行為を報告した自動車メーカー5社に立ち入り検査を行い、事実関係などの確認を行う。不正行為があった車種の基準適合性も確認する。立ち入り検査や基準適合性の確認結果を踏まえ、道路運送車両法に基づいて厳正に対処するとしている。

不正行為を報告した5社の状況
トヨタ自動車 現行生産車3車種 歩行者保護試験における虚偽データの提出等
過去生産車4車種 衝突試験における試験車両の不正加工等
マツダ 現行生産車2車種 出力試験におけるエンジン制御ソフトの書換え
過去生産車3車種 衝突試験における試験車両の不正加工等
ヤマハ発動機 現行生産車1車種 騒音試験における不適正な試験条件での実施
過去生産車2車種 警音器試験における試験成績書の虚偽記載
ホンダ 過去生産車22車種 騒音試験における試験成績書の虚偽記載等
スズキ 過去生産車1車種 制動装置試験における試験成績書の虚偽記載

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