あのフランジを締めたのは誰……プラントの定修や日常保全の工事管理をDX化:メンテナンス・レジリエンス TOKYO 2024
VALQUA(バルカー)は「第50回 プラントメンテナンスショー」において、プラントの施工管理を支援する「VALQUA SPM」を訴求した。
VALQUA(以下、バルカー)は「メンテナンス・レジリエンス TOKYO 2024」(2024年7月24〜26日、東京ビッグサイト)の構成展の1つである「第50回 プラントメンテナンスショー」において、プラントの施工管理を支援する「VALQUA SPM」を訴求した。
クラウドプラットフォームで定修工事などを一元管理
VALQUA SPM(スマートプラントマネジメント)は、社内外で多くの関係者が関与するプラントメンテナンスの計画、工事、検査、承認申請、データ保存、比較を一元管理するプラットフォームだ。クラウドサービスでユーザーはPCやスマートフォン、タブレット端末から操作できる。
主な機能はプラントの稼働を一時停止して行う定期修繕工事の管理機能、フランジ締結の保全を管理する締結管理機能、日常運転時の保全工事を管理する日常保全工事機能の3つだ。
定期修繕工事ではプラント停止期間中の日々の作業申請や承認、進捗管理を一元化したプラットフォームで行うことで、工事待ち時間の最小化やスムーズな情報共有が可能になる。また、「データを蓄積していくことで、過去の工事記録が一元管理でき、より精度の高い工事ができるようになる」(バルカーの説明員)。
プラント内で配管を接合するフランジの締め付けは安全管理において重要な工程だ。最適な圧力で均等に締結するという高い技術が求められる。締結管理機能では、プラント内のフランジを1つずつ登録して、いつのメンテナンス時に誰が開け、どれくらいの力で締めたのかなどを管理できる。
日常保全工事機能は2024年に新しく追加された。稼働中のプラントにおける日々の点検で見つけた不具合などの登録から、工事の発注や申請、完了報告までを一元的に管理できる。「これらの作業を紙やExcelでやっていては作業の負荷が大きくなってしまう。デジタル化することで作業効率が大幅に高まり、一目で状況が分かるようになる」(バルカーの説明員)
バルカーはガスケットやパッキング、フッ素樹脂製品などのメーカーだが、近年は、デジタルサービスを軸としたH&S(ハードウェア&ソフトウェア)事業を推進。2023年4月にリリースした設備点検のクラウドプラットフォーム「MONiPLAT」は既に700社位以上で導入されているという。
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