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AIを活用した設備異常検知システム、正常データのみで閾値まで提案製造現場向けAI技術

バルカーはRidge-iとともに回転機器の振動、超音波センシング全般に対応可能なAI技術を開発し、同技術を搭載した設備異常検知システム「VHERME(ベルム)」を共同開発した。

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 バルカーは2024年4月9日、Ridge-i(リッジアイ)とともに回転機器の振動、超音波センシング全般に対応可能なAI(人工知能)技術を開発し、同技術を搭載した設備異常検知システム「VHERME(ベルム)」を共同開発したと発表した。

 従来、異常検知システムを開発するためには、正常時と異常時の両方のデータを用意してモデル学習する必要があり、さらに正常と異常の境界を判定する閾値の設定には専門的な知見が求められた。また、運用する際にも閾値の適正管理が難しいという課題があった。

 今回、開発したVHERMEでは、正常データのみでモデルの構築と運用を行い、AIが閾値の推奨値を提案することで、モデル構築の効率化と運用における課題の解消につながる。センサー設置から1週間ほどで現場運用が可能となり、閾値の推奨値を基に再学習を図り、継続的に判定精度が向上する。

 VHERMはサブスクリプション型サービスとして提供される。オンプレミス版を先行して提供した後、バルカーの設備点検プラットフォーム「MONiPLAT(モニプラット)」のCBM(Condition Based Maintenance)サービスの1つとして提供する予定だ。

 2016年設立のRidge-iはAIおよびディープラーニング技術のコンサルティングと開発を行っており、特に画像解析ディープラーニング、センサーによる異常検知AIなど、さまざまなデータに対応するAIを組み合わせた「マルチモーダルAI」に強みを持つ。

 1927年創業のバルカーは工業用シール製品、ふっ素樹脂加工製品などを扱い、2023年にMONiPLATをリリース。利用企業は500社を超えているという。

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