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JR東日本とJR西日本が在来線車両の装置/部品の共通化に向けて検討を開始:サステナブル設計
東日本旅客鉄道と西日本旅客鉄道は、在来線車両の装置と部品の共通化について検討を開始した。旅客輸送量や労働生産人口の減少が見込まれる中、鉄道輸送事業を維持発展させ、輸送サービスを安定的に提供する。
東日本旅客鉄道は2024年7月5日、西日本旅客鉄道と同年4月に覚書を締結し、在来線車両の装置と部品の共通化について検討を開始したと発表した。旅客輸送量や労働生産人口の減少が見込まれる中、鉄道輸送事業を維持発展させ、輸送サービスを安定的に提供する。
両社は、車両の装置と部品を共通化することで、車両メーカーやサプライヤーの製造プロセスを効率化して生産性の向上を図る。これにより、強固なサプライチェーンが構築され、装置や部品の効率的な調達が可能となる。
今後、サステナブルな車両製造に向け、設計プロセスの効率化や設計技術を向上するための交流など、事業者や車両メーカー、サプライヤーと意見交換しながら、シームレスに連携していく。
両社はこれまで、北陸新幹線E7系、W7系の共同設計、相互直通運転を実施し、同一路線の新幹線を共同で運行する他、協力してE7系、W7系をベースとした新幹線を自動運転させるための技術検討を進めてきた。今回、新幹線に加え、在来線においても技術的な連携を開始する。
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