高速オートフォーカスのPDAFに対応したJetson Orin向け1300万画素カメラキット:組み込み開発ニュース
ザインエレクトロニクスは、NVIDIA Jetson Orin NX/Nanoプラットフォーム向けに、1300万画素と高速オートフォーカスPDAFに対応した新カメラキット「THSCJ101」の提供を開始した。
ザインエレクトロニクスは2024年4月24日、NVIDIAの「Jetson Orin NX」「Jetson Orin Nano」向けに、1300万画素と高速オートフォーカスPDAF(Phase Detection Autofocus)に対応した新カメラキット「THSCJ101」の提供を開始したと発表した。
同製品は、組み込みカメラアプリケーション向けのカメラレファレンスデザインキットだ。同社の画像処理プロセッサ「THP7312-P」とソニーのイメージセンサー「IMX258」を搭載し、アクリルケース付きのカメラ基板(35×35mm)やFFCケーブルなど、Jetson Orinキャリアボード接続に必要なアイテムを全て含む。
また、大量生産時の性能再現性のために、製造工程でのイメージセンサーを搭載したカメラモジュールごとのばらつきを画像パラメーターで補正する。
THSCJ101用ドライバ「Video4Linux2(V4L2)」を使用することで、さまざまなビデオ機能の制御が可能だ。解像度は、YUV422フォーマットで13MP2、4K2K30、1080p60フレームレートなどの選択ができる。
また、参考回路図やISPファームウェア、V4L2ドライバを含む技術情報を提供する。ISPファームウェアをカスタマイズする場合、GUIベースのソフトウェア開発ツールであるカメラ開発キット(CDK)のライセンス契約も別途締結して提供できる。
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