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日本および海外市場に適合した5G通信モジュールの販売開始:組み込み開発ニュース
ザインエレクトロニクスのグループ会社キャセイ・トライテックは、SIMCom Wireless Solution製の5G通信モジュール「SIM8200G」「SIM8202G-M2」を発売した。対応周波数は5G NR Sub-6GHz、LTEなどで、日本や各国の主流バンドが利用できる。
ザインエレクトロニクスは2021年4月7日、グループ会社のキャセイ・トライテックが、SIMCom Wireless Solution製の5G通信モジュール「SIM8200G」「SIM8202G-M2」を同月より販売開始すると発表した。日本および海外市場に対応し、顧客のネットワーク構築やサービスの横展開の簡素化に貢献する。
両製品はQualcomm製「Snapdragon X55」を搭載し、通信方式はNSA(Non-Stand Alone)とSA(Stand Alone)のどちらにも対応する。対応周波数は、5G NR Sub-6GHz、LTEなどで、日本をはじめ各国の主流バンドが利用できる。日本市場向けに開発したファームウェアを搭載しており、Private LTEやローカル5Gにも対応する。海外市場向けファームウェアに変更すれば、グローバル展開も容易だ。
SIM8200Gは、大きさ41×43.6×2.8mmのLGAパッケージで、重さは約11.2gだ。ダウンリンクの通信速度は最大4Gビット/秒(理論値)だ。
SIM8202G-M2は、大きさ30×42×2.3mmの小型パッケージで、重さは約8.0g。4アンテナ構造を採用し、M.2インタフェースを搭載する。ノートPCなど小型デバイスに適する。
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