オムロンが新エネルギー向け高容量パワーリレーのカーボンフットプリント提供:FAニュース
オムロンは蓄電システムなど新エネルギー機器向け高容量パワーリレーにおいて、グローバル基準に基づき算出したカーボンフットプリントを2024年5月より顧客向けに提供することを発表した。
オムロンは2024年5月21日、蓄電システムなど新エネルギー機器向け高容量パワーリレーにおいて、グローバル基準に基づき算出したカーボンフットプリントを同月より顧客向けに提供することを発表した。
世界的にGHG(温室効果ガス)排出量の削減への取り組みが求められる中、特にエネルギー消費量の多い製造業における削減を促進するため、カーボンフットプリントに関する規制の強化が進んでいる。サプライチェーンのグリーン調達の動きとして、カーボンフットプリントの開示を調達先の選定方針に活用する動きも広がっている。
オムロンは、バリューチェーンにおける脱炭素と環境負荷の削減を目指し、環境評価制度を導入しており、この制度に沿って、グローバル基準に基づきCFPにおける自社算定ガイドラインを策定した。電子部品事業ではパワーコンディショナーや蓄電システムなど新エネルギー機器向けに提供する高容量パワーリレー「G9KBシリーズ」において、同ガイドラインを基にカーボンフットプリントを算出し、2024年5月より算出データを顧客の要望に応じて提供する。
同シリーズのカーボンフットプリントは、製品のカーボンフットプリントを定量化するための要求事項とガイドラインを定義した気候変動に関する基準の1つであるISO 14067に基づき算出されており、第三者機関による認証も取得しているという。また、2024年3月から開始している「サプライチェーンのGHG排出量を把握する実証実験」と連動することで、カーボンフットプリント算定の機種展開を加速させていくとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 半導体後工程の完全自動化と標準化の技術研究組合設立、インテルやオムロンなど
半導体メーカー、半導体装置や自動搬送装置メーカー、標準化団体などによる15の企業と団体は、半導体製造のパッケージング、アセンブリーやテスト工程(以下、後工程)の変革および完全自動化を目的とする「半導体後工程自動化・標準化技術研究組合」を設立したと発表した。 - 検査機を軸に食品/飲料産業のモノづくりをDX、Catena-Xとの接続デモも
オムロンは「IIFES 2024」において、同社のモノづくり革新コンセプト「i-Automation!」に基づいた、制御技術やAI、現場データ活用などを駆使した各種のソリューションを展示した。 - オムロンがサプライチェーンのCO2排出量見える化実証開始、Catena-Xにも接続
オムロンは、製造現場における脱炭素化への取り組みを紹介するとともに、製品サプライチェーンのカーボンフットプリントの見える化に向けた実証実験を開始したことを発表した。実証実験では、グローバルデータ流通基盤「Catena-X」にも接続する計画だという。 - データの利活用で現場力を高める、オムロンが目指す工場のスマート化
人手不足、品質保証、エネルギー削減など、製造現場が抱える課題は複雑化している。そこで必要になってくるのが工場の自動化、スマート化だ。今後の事業展開の方向性などについて、オムロン インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー 商品事業本部 本部長の大場恒俊氏に話を聞いた。 - チップレットなど先端半導体やEV部品を3Dで高速自動検査、オムロンが検査装置拡充
オムロンは新たなCT型X線自動検査装置「VT-X950」「VT-X850」を2024年に投入する。半導体検査向けの「VT-X950」は2024年春、EV部品向けの「VT-X850」は2024年2月の発売を予定している。 - オムロン制御機器事業が進めるデータ活用とソリューションビジネスの拡大
オムロン インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー 社長の山西基裕氏が合同取材に応じ、データを活用したソリューションビジネスの拡充を図る制御機器事業について語った。