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100%リサイクル材を用いたキャップを開発、CO2排出量を約37%削減:リサイクルニュース
アルテミラとMAアルミニウムは100%リサイクル材を用いたキャップの開発に成功。以前に開発した100%リサイクル材を使用したアルミボトルとともに供給を開始している。
アルテミラグループのアルテミラとMAアルミニウムは2024年5月13日、循環型社会の実現に向けて、100%リサイクル材を使用したアルミボトルとキャップの継続的な供給を開始したと発表した。
材料開発とキャップ製造の両面からアプローチ
両社は、2022年12月から100%リサイクル材を用いた410mlアルミボトルの製造を開始し、従来のアルミボトルに比べ、CO2排出量を約25%削減した製品への切り替えを進めてきた。
今回は、アルミボトルだけでなくキャップにも100%リサイクル材を使用したことで1缶当たりのCO2排出量を約37%削減し、より環境負荷が少ない容器を提供できることとなった。
キャップには、密封性などの性能が求められるため、新地金の使用量が多い高強度材料が使われてきた。リサイクル材でキャップを製造する場合は従来と同様の材料ではなく、リサイクル材特有の性質を持つ材料を扱う必要がある。
そこで、両社は、従来と同様の要求性能を満たすために材料開発とキャップ製造の両面からアプローチし、使用済み飲料用アルミボトル/アルミ缶(Used Beverage Can、以下、UBC)から再びアルミボトルとキャップを継続的に供給できる体制を確立した。
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