ZOZOが似合うラボの成果をアプリに実装、2026年にはAIによるスタイリング提案も:スマートリテール(2/2 ページ)
ZOZOは、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」のリニューアルを発表するとともに、同社初のリアル店舗「niaulab(似合うラボ)」で得られた成果について説明。WEARの新機能のうち「ファッションジャンル診断」は、似合うラボで収集したデータから導き出した「似合う」の4要素のうち「ジャンル」に関する知見を組み込んだものだ。
“似合う”を構成する4つの要素とは
ZOZOは、似合うラボでの活動を通じて、似合うが「ジャンル」「味付け」「与えたい印象」「体形の悩み」の4要素から構成されるという知見を得ている。ジャンルは「きれいめ」「モード」などのファッションの系統を分類したもので、味付けは「あっさり」から「こってり」まで複雑なファッションか否かを星5つで分類したもの、与えたい印象は「エレガント」「大人っぽい」などどういった印象をまわりに与えたいかを分類したもの、体形の悩みは「脚が短い」「太ももが太い」などユーザーが抱える体形の悩みをアイテム選びや着こなしなどでどう解消できるかをまとめたものだ。さらに、これらの4要素の構成比も人によって異なってくる。
今回発表したWEARのリニューアルでは、ファッションコーディネートと似合うラボのジャンルに関するデータや知見を組み合わせて、ユーザーのファッションの「好みのジャンル傾向」を診断するファッションジャンル診断の機能を搭載した。アプリの初回起動時に表示されるコーディネート画像から好みの5〜40枚を選ぶだけで診断結果が得られる。好みのジャンル傾向は、12種類のファッションジャンルのうち最大3つで構成され144パターンに分かれる。この好みのジャンル傾向を基に、WEARに投稿された1400万件以上のファッションコーディネートから好みに近いものを検索したり、ジャンルの組み合わせによる絞り込み検索なども行ったりできる。
この他にもWEARでは、AR(拡張現実)技術によりカメラで写した自身の顔画像にメイクを乗せられる「フルメイクAR」などのメイク関連の機能、ZOZOTOWNとの連携機能なども追加されている。
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