トレーサビリティーを強化したトルクメーター、無線通信や波形データに対応:FAニュース
ハイオスは、デジタルトルクメーターの新製品「HPシリーズ」を発表した。新たにBluetoothによる無線通信や、波形データの計測ができるようになり、トレーサビリティー関連機能を強化したことが特徴だ。
ハイオスは2024年4月17日、デジタルトルクメーターの新製品「HPシリーズ」を同年4月22日に発売すると発表した。新たにBluetoothによる無線通信や、波形データの計測ができるようになり、トレーサビリティー関連機能を強化したことが特徴だ。
ハイオスはトルク計測器を世界的に展開しており、現在は世界90カ国以上で使用されている。新製品のHPシリーズは、測定最大トルクが1Nm(ニュートンメートル)の「HP-10」と測定最大トルクが10Nmの「HP-100」の2機種を用意した。
両製品ともに、新たにシリーズ初となる測定トルクデータの自動転送機能を標準搭載している。Bluetoothを採用し、PCやスマートデバイスに自動でトルクデータをリアルタイム転送できる。外部制御機器から設定を操作することも可能で、モード変更したり、しきい値を変更したりできる。
測定モードもピーク値の測定だけでなく、トルク波形や連続トルク波形の測定なども可能としている。さらに測定値の合否判定なども可能で、より作業品質のトレーサビリティー確保に貢献する。また、ディスプレイも強化し、測定したトルクデータをすぐにグラフで表示できる。
価格は両製品ともに標準販売価格で25万円としている。ハイオス 開発設計部の森田啓介氏は新製品について「無線やトレーサビリティーに関するニーズは高く、これらに対応する製品を用意する意図があった」と述べる。
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