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協働ロボットのねじ締めは力覚センサーがカギ、ハイオスの電動ドライバーがUR+に協働ロボット(1/2 ページ)

UNIVERSAL ROBOTS(ユニバーサルロボット)はハイオスの「BLF/PGFシリーズ」を、ユニバーサルロボットの協働ロボットの周辺機器プラットフォーム「UR+」製品として認証したことを発表した。

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 UNIVERSAL ROBOTS(ユニバーサルロボット)は2023年2月7日、産業用電動ドライバーを製造、販売するハイオスの「BLF/PGFシリーズ」を、ユニバーサルロボット製協働ロボットの周辺機器プラットフォーム「UR+」製品として認証したことを発表。同日、ユニバーサルロボット日本支社(東京都港区)で記者会見が行われた。

自動機用電動ドライバーが協働ロボットにシームレスで利用可能に

自動機用電動ドライバー「PGF-5000」自動機用電動ドライバー「BLF-2000」 自動機用電動ドライバー「PGF-5000」と「BLF-5000」[クリックで拡大]出所:ハイオス

 ハイオスのBLF/PGFシリーズは自動機用の電動ドライバーだ。

 BLFシリーズはコストパフォーマンスに優れたスタンダードモデルとなっており、出力トルク範囲は0.03〜2.5N・mで、出力トルク別に「BLF-2000」「BLF-5000」「BLF-7000系」のラインアップがある。ブラシレスモーターを採用しているためメンテナンスの必要がない他、メカニカルクラッチにより安定したトルク精度を誇る。また、豊富な吸着アタッチメントを用意しており、非金属製のねじの他、ナベ、トラス、セムスなど多様なねじを吸着でき、入り組んだところにあるねじ穴や壁際など干渉しやすい場所のねじ穴もねじ締め可能となっている。

 これらの機能に加えて、上位機種となるPGFシリーズはトルクセンサーを搭載しておりねじ締め合否判定機能を備えている。また、締め付けデータの出力が可能でトレーサビリティーに活用できる。出力トルク範囲は0.2〜2.8N・mで出力トルク別に「PGF-3000」「PGF-5000」「PGF-7000」がある。両シリーズとも緩め作業が可能で、リサイクル作業にも適している。

 今回、BLF/PGFシリーズが認定されたUR+とは、ユニバーサルロボットによって同社の協働ロボットの仕様やインタフェースに準拠し、取り付けてすぐに使用できる周辺機器群を指す。エンドエフェクタやカメラ、センサーなど、現時点で310社以上が参加し、410以上の製品が認証されている。UR+製品に認定されたことで、ユニバーサルロボットのティーチングペンダントを介してBLF/PGFシリーズの設定ができるようになった。また、既に使用しているBLF/PGFシリーズでも、後からカスタマイズでUR+に対応することも可能となっている。ハイオスのBLF/PGFシリーズのUR+認定は日本では12社目、17製品目となる。

 UR+認定獲得の背景について、ハイオス 営業本部 国内営業部 FAシステム課 係長の羽賀圭吾氏は「製造業は人手不足で自動化の必要性が増しており、われわれも自動化に力を入れていこうと考えていた。われわれのユーザーも『人手が集まらない』『採用できてもねじ締めに慣れていない』『自動化したいがノウハウがない』などの悩みを持っている。また、中小企業の製造現場は産業用ロボットの設置スペースが確保できないケースも多い。安全柵の要らない協働ロボットであれば小さなスペースで設置できることに加え、多品種少量生産における汎用性の高さにも魅力を感じた」と語る。

 記者会見では、BLF-5000を取り付けた5kg可搬の協働ロボット「UR5e」による、ハイオス独自のねじ「インタトルク」のねじ締めおよび緩めるデモンストレーションが行われた。このインタトルクはビット先端部に円錐型の傾斜ガイドを設けられており、自動的にビットをねじ中心部に誘導、さらに先端のロック部が奥まで嵌合(かんごう)する仕組みとなっている。

BLFシリーズを取り付けた協働ロボットによる、インタトルクねじのねじ締めおよびねじを緩めるデモンストレーション[クリックで再生]
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