組み込みシステム向けRTOSのシェアはTRON系が約60%:組み込み開発ニュース
トロンフォーラムは、会員向けに「2023年度組込みシステムにおけるリアルタイムOSの利用動向に関するアンケート調査報告書」を公開した。報告書によると、組み込みシステムに組み込んだOSのAPIにおいて、TRON系OSが約60%のシェアを達成した。
トロンフォーラムは2024年4月2日、会員向けに「2023年度組込みシステムにおけるリアルタイムOSの利用動向に関するアンケート調査報告書」を公開した。調査は、2023年11月15〜17日に実施した。
報告書によると、組み込みシステムに組み込んだOSのAPIにおいて、TRON系OSが約60%のシェアを達成。内訳は、ITRON仕様が27%、μT-Kernel 2.0仕様が19%、μT-Kernel 3.0仕様が7%、MP T-Kernel仕様とT-Kernel 2.0仕様が各2%、その他のTRON仕様が3%となる。
調査開始以来、組み込みシステムのOSにおいて、TRON系OSが25回連続で利用実績トップとなった。その背景には、TRONリアルタイムOSファミリーがIEEE Milestoneとして認定されたことで海外の認知度が上がったこと、国内でもTRON系OSの認知度が上がってきていることが考えられる。
また、アプリケーション分野別組み込みOSのAPIでは、IoT(モノのインターネット)関連機器、工業制御/FA機器、PC周辺機器/OA機器、家電機器でTRONの割合が増加した。
同調査は、組込みシステム技術協会が主催する「EdgeTech+ 2023」やその前身となる展示会会場で定点観測的に実施してきたものとなる。2023年度の調査は、EdgeTech+ 2023の会場と特設Webサイトで実施され、72人から回答が得られた。
報告書の全文は会員専用ページで公開するほか、パーソナルメディアが運営するWebショップで2024年4月中旬から購入できる。価格(税別)は、購入部署限定版が10万円、購入法人限定版が20万円となっている。
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