新たな国際安全規格に準拠した射出成形機、操作画面は指で拡大や縮小も：工作機械

ソディックはハイブリッド竪型単動式射出成形機「VT Gシリーズ」の小型機種「VT20G」「VT50G」「VT75G」を2024年4月から販売する。

[長沢正博，MONOist]

　ソディックは2024年3月28日、ハイブリッド竪型単動式射出成形機「VT Gシリーズ」の小型機種「VT20G」「VT50G」「VT75G」を同年4月から販売すると発表した。

ハイブリッド竪型単動式射出成形機「VT50G」［クリックで拡大］出所：ソディック

　VT Gシリーズは従来のEHVシリーズのV-LINEによる正確な充填（じゅうてん）と安定した可塑化、ソディック独自のカウンタバランス機構を備えた電動ハイブリッド型締による高速かつ正確な位置制御を受け継いでいる他、新コントローラー搭載や新操作画面の採用により制御能力がさらに向上した。また新たに国際安全規格ISO20430（JIS B 6711）にも準拠した。

　価格はVT20Gが1475万円から、VT50Gが1850万円から、VT75Gが2090万円から（いずれも税別）となっている。生産目標台数はVT G全シリーズで国内外合わせて年間100台としている。

　同社が開発した通信システムにより、従来機より射出制御もさらに高応答化し、射出充填制御のVP切換バラツキ幅は従来機比で3分の1に低減。その他にも各動作における制御精度の向上を図った。さらに高精度温調システムを採用し、従来に比べて緻密なヒータ温度制御により、より安定した高精度成形を実現する。

　その他、EHVシリーズではオプション機能だった「論理IO」を標準搭載。これは使用する周辺機器をはじめとする外部装置の入出力信号をユーザーが作成可能な機能で、外部装置に対する多種多様な信号生成が可能となる。

　自社開発の制御システムにより、高速デジタル処理能力の向上を図っている。19インチとなった操作画面には機械状態データのグラフィカル表示、サイクルチャートのリアルタイム表示機能を追加。波形表示画面では2本の指で画面を拡大、縮小するピンチイン／アウト、スワイプなどのスマートフォンやタブレット端末のような操作も可能となっている。

操作画面の大型化で情報量が豊富に、ピンチイン／アウトも可能［クリックで拡大］出所：ソディック

左から「VT20G」「VT50G」の主な仕様［クリックで拡大］出所：ソディック

「VT75G」の主な仕様［クリックで拡大］出所：ソディック

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