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NXPがNVIDIAと協業、ML開発環境「eIQ」に「TAO Toolkit」の機能を統合:人工知能ニュース
NXP Semiconductorsは、NVIDIAとの協業を発表した。NVIDIAのAIツールキット「NVIDIA TAO Toolkit」が同社のエッジデバイスで利用可能になることで、AI導入が加速する。
NXP Semiconductors(NXP)は2024年3月18日、NVIDIAとの協業を発表した。NVIDIAのAI(人工知能)ツールキット「NVIDIA TAO Toolkit」がNXPのエッジデバイスで利用可能になることでAI導入を加速できる。
AI開発では、AIモデルのトレーニングと展開の簡素化が課題となっている。今回の協業でNXPは、同社のML(機械学習)開発環境「eIQ」にNVIDIA TAO Toolkitの機能を統合。これにより開発者は、トレーニング済みAI(人工知能)モデルを容易にNXPのエッジデバイスに展開できるようになる。
NVIDIA TAO Toolkitは、トレーニング済みAIモデルの活用と特定用途への転移学習を容易にするため、ローコードAIフレームワークを適用している。一方、NXPのeIQは、ソフトウェア、推論エンジン、ニューラルネットワークコンパイラ、ライブラリを提供し、AIモデルを容易にエッジに展開できる。
eIQにNVIDIA TAO ToolkitのAPIがシームレスに統合されるため、AIモデルのトレーニング、最適化、展開が単一のプラットフォームで完結する。開発者は、トレーニング済みのAIモデルを基に統合されたワークフローを通じてカスタムAIモデルを容易に構築できるようになる。
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