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大腸内視鏡画像をAIが解析する診断支援ソフトウェアを発売:医療機器ニュース
オリンパスは、NBIモードで撮影した大腸内視鏡画像を、AIが検査中にリアルタイムで解析する内視鏡画像診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN-X」を発売した。同社製の大腸汎用スコープで使用できる。
オリンパスは2024年2月19日、NBI(狭帯域光観察)モードで撮影した大腸内視鏡画像を、AI(人工知能)が検査中にリアルタイムで解析する内視鏡画像診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN-X(エンドブレインエックス)」を発売した。
NBIモードとは、粘膜表層の毛細血管やそのパターンなどを強調して映し出す観察方法だ。EndoBRAIN-Xは、NBIモードで撮影した内視鏡画像をAIがリアルタイム解析し、大腸病変の腫瘍または非腫瘍の可能性を示す。後ろ向き非臨床性能評価試験では、病理診断が腫瘍性の大腸病変に対する感度97.9%の診断支援精度を示した。
同社は、2019年にAIを活用した内視鏡画像診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN」を発売。その後、内視鏡画像診断支援プログラム「EndoBRAIN-EYE」などのEndoBRAINシリーズを発売してきた。従来のEndoBRAINは超拡大内視鏡「Endocyto」の併用が必要だったが、EndoBRAIN-Xは汎用スコープにも対応。290系、1200系、1500系など、同社製の大腸汎用スコープで使用できる。
なお、EndoBRAIN-Xは、サイバネットシステムが製造販売元となる。オリンパスが日本国内における独占販売権を取得した。
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