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材料開発プラットフォームにAIによる物性予測機能を新たに搭載:マテリアルズインフォマティクス
アイデミーは、材料開発プラットフォーム「Lab Bank」にAIを使った物性予測機能を新たに搭載し、2024年1月中旬にリリースする。実験のトライアル回数を削減することで、研究現場の生産性向上やDX促進に寄与する。
アイデミーは2023年12月18日、材料開発プラットフォーム「Lab Bank(ラボバンク)」にAI(人工知能)を使った物性予測機能を新たに搭載し、2024年1月中旬にリリースすると発表した。実験のトライアル回数を削減することで、研究現場の生産性向上やDX(デジタルトランスフォーメーション)促進に寄与する。
同機能は、登録したデータから、材料の種類、配合の割合など特定のレシピに対して得られる実験結果を予測するものだ。これにより、レシピ検討時にある程度の物性のあたりをつけられるようになるため、実験の試行回数の削減が可能となる。
加えて、ユーザー自身がLab Bankのプラットフォーム上で容易に操作できる。物性予測モデルの作成、更新時に外部機関に依頼する必要がなく、研究員のノウハウを生かしてMI(マテリアルズインフォマティクス)を活用できる。
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