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5カ月ぶりに2桁パーセント増、乗用車メーカーのグローバル生産自動車メーカー生産動向(3/3 ページ)

半導体の供給改善により日系メーカーの自動車生産は回復基調が続いている。日系乗用車メーカー8社の2023年10月の世界生産台数は、ダイハツ工業を除く7社が前年実績を上回り、8社合計では9カ月連続で増加した。

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マツダ

 マツダの10月のグローバル生産台数は、前年同月比5.8%増の11万8278台と、2カ月連続で増加した。主力の国内生産は同3.7%増の7万6410台と、2カ月連続のプラス。前年10月も高い実績だったが、半導体不足の解消が一層進んでいることを裏付ける結果となった。車種別では、主力の「CX-5」が同1.6%増、「CX-30」は同36.9%増。北米市場向け新型車の「CX-90」の純増も寄与した。

 海外生産は、前年同月比10.0%増の4万1868台と4カ月連続で前年実績を上回った。中国は、2023年4月に一汽乗用車への生産委託を終了したものの、新型車「CX-50」の純増の他、CX-5や「マツダ3」が増加したことで同28.2%増と3カ月連続のプラスだった。北米も好調で、メキシコがCX-30やマツダ3の増加で同29.3%増。

 米国工場も2直化により前年同月比54.3%増と大幅に伸びたため、北米トータルでは同34.5%増と17カ月連続で増加した。一方、タイは、前年4月に日本市場向け「CX-3」の生産を開始した反動の他、マツダ2やCX-3の在庫調整などにより同52.9%減。5カ月連続のマイナスと厳しい状況が続いている。

スバル

 SUBARU(スバル)の10月のグローバル生産台数は、前年同月比4.0%増の9万1960台と9カ月連続で増加した。唯一の海外拠点である米国生産が好調で、同21.2%増の3万3957台と9カ月連続で増加した。その結果、グローバル生産台数の順位でも三菱自動車を上回った。一方、主要拠点の国内生産は、同4.0%減の5万8003台と2カ月ぶりに減少した。なお、輸出は同0.7%増と9カ月連続でプラスを確保した。

三菱自動車

 三菱自の10月のグローバル生産台数は、前年同月比4.1%増の9万46台と4カ月ぶりに前年実績を上回った。このうち国内生産は、同11.9%増の4万5985台と4カ月ぶりのプラス。販売好調な新型車「デリカミニ」が純増となった他、「アウトランダー」も好調に推移している。輸出も同16.6%増と2カ月ぶりに増加した。ただ、前年に投入した軽EVの「eKクロスEV」および日産向けOEM「サクラ」は新型車効果が一巡した影響で大きく台数を落としている。

 海外生産は、前年同月比3.1%減の4万4061台と5カ月連続のマイナスで、8社で唯一前年割れとなった。主要地域の東南アジアは、最大拠点を構えるタイは、新型「アウトランダー」の効果などにより同19.9%増とプラスを確保したものの、インドネシアが同16.8%減と低迷した。4月から生産を停止し、車両生産や販売から撤退すると発表した中国は0台。その結果、アジアトータルでは同1.8%減だった。

→「自動車メーカー生産動向」のバックナンバーはこちら

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