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繊細な力制御ができる次世代電動作業機のプロトタイプを開発:ロボット開発ニュース
ヤンマーホールディングスは、繊細な作業の力制御が可能な大型アクチュエーターSEAおよび次世代電動作業機のプロトタイプを開発した。土木や建設現場での資材設置作業の省人化に貢献する。
ヤンマーホールディングスは2023年11月20日、繊細な作業の力制御が可能な大型アクチュエーターSEA(Series Elastic Actuator)と、SEAを搭載した次世代電動作業機のプロトタイプを開発したと発表した。手作業を機械に置き換えられ、土木や建設現場での資材設置作業の省人化に貢献する。
SEAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙探査イノベーションハブとの共同研究で開発。また、電動作業機のプロトタイプは、内閣府のムーンショット型研究開発事業において開発した。
プロトタイプに搭載したSEAにより、従来の油圧方式では困難な力制御機能を可能にした。SEAは電動モーターと減速機、バネで構成され、プロトタイプの電動ミニショベルに実装している。
SEAは従来の電動シリンダーではない関節モーターを搭載し、可動範囲が拡大したことで、天井などの高所作業も対応する。機体重量は3トンクラス、揚重時定格荷重は209kg、アームの可動範囲は1.41mとなっている。
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