IoT機器プラットフォームにNode-REDコンテナを追加:組み込み開発ニュース
アットマークテクノは、IoT機器プラットフォーム「Armadillo」に「Node-REDコンテナ」の提供を開始した。他にも、目的に応じたサンプルコンテナをWebツールで簡単にインストールできる。
アットマークテクノは2023年11月14日、IoT(モノのインターネット)機器プラットフォーム「Armadillo(アルマジロ)」に「Node-REDコンテナ」の提供を開始したと発表した。
Armadilloは、Arm+Linuxの組み込みプラットフォーム。シリーズ最新版は、「Armadillo Base OS(ABOS)」を搭載する。ABOSはIoT機器向けに特化したコンテナアーキテクチャOSで、ソフトウェアの更新機能を備えている。同年5月のアップデートでは、同OSに「ABOS Web」機能が新たに追加され、WebブラウザからDHCPやルーター機能などのネットワーク設定や、コンテナアプリケーションの起動、停止、インストールなどの管理ができるようになった。
Node-REDは、Webブラウザ上で動くオープンソースのビジュアルプログラミングツール。ブロック(ノード)を組み合わせることで、デバイスの制御やデータの処理システムを構築し、デバイスからクラウドサービスまで統合したIoTアプリケーションを効率的に開発できる。現在、Node-REDコンテナは「Armadillo-IoTゲートウェイ A6E」に対応しており、今後「Armadillo-IoTゲートウェイ G4」にも対応する予定だ。
ArmadilloのWebサイトでは、Node-REDをコンテナ化したサンプルコンテナだけでなく、RS485とクラウドを容易に連携できる「ゲートウェイコンテナ」、多様なソフトウェア資産を利用しやすい「Debianコンテナ」、GUIフレームワークFlutterベースの「Flutterサンプルコンテナ」などを提供している。目的に応じたサンプルコンテナをインストールすれば、すぐにPoCや技術検証を開始できる。
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