検索
ニュース

小糸製作所は照射範囲を1万6000個に分割した部分消灯ハイビームを初公開ジャパンモビリティショー2023

小糸製作所は「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」の出展概要を発表した。「ドライバーサポート」「センシングサポート」「コミュニケーションサポート」の3つの軸で、次世代モビリティ社会の安全安心に向けた技術を提案する。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 小糸製作所は2023年10月4日、「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー、旧東京モーターショー)」(プレスデー:10月25日〜26日、一般公開日:10月28日〜11月5日、東京ビッグサイト)の出展概要を発表した。「ドライバーサポート」「センシングサポート」「コミュニケーションサポート」の3つの軸で、次世代モビリティ社会の安全安心に向けた技術を提案する。


出展ブースのイメージ[クリックで拡大] 出所:小糸製作所

 ドライバーサポートに関しては、対向車や前走車の位置に合わせてハイビームの一部を消灯するハイビーム可変ヘッドランプ(ADB、Adaptive Driving Beam)の最新技術を公開する。高精細ADBはハイビームの照射範囲を1万6000個に分割し、点消灯や出力光度を制御することで消灯する範囲を極小化した。従来の照射範囲は12分割だった。歩行者や道路標識は局所的に光を弱め、まぶしさや車載カメラの認識に配慮するという。照らす範囲を最大化し、夜間の歩行者や障害物の早期発見を支援する。

 二輪車向けのADBも披露する。車体のバンク角に合わせて曲がる方向を照らすコーナリングランプ機能や、ライダーの前方視線に合わせてより遠くまで照射範囲を拡大する機能に対応している。前走車のまぶしさもぼうっする。

 センシングサポートに関しては、車載用のLiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)のラインアップと、自動車以外に移動体検知システムとして提案する「ILLUMIERE(イルミエル)」を展示する。車載用は、自動車だけでなく産業機械や建設機械、農業機械などさまざまなニーズを踏まえて短距離、中距離、長距離のラインアップをそろえた。ランプ内に搭載する事例も紹介する。

 イルミエルは、屋内外に設置したLiDARモジュールでプライバシーに配慮しながら移動体の位置情報を点群データとして取得する。制御ユニットが人やクルマを判別、分類して動きを把握する。交通事故防止や商業施設などでの人流や混雑状況の把握、駐車場の空き状況の認識などさまざまな場面での活用を見込む。

 コミュニケーションサポートでは、クルマの状態やドライバーへのメッセージ、ドライバー異常時などの後続車両への注意喚起機能を持ったアニメーションランプや、路面上に自車の動きを光のパターンで表示する標識灯路面描画ランプを発表する。


イルミエルで展開するLiDAR[クリックで拡大] 出所:小糸製作所

車載用以外でのLiDARの展開[クリックで拡大] 出所:小糸製作所

→その他の「安全システム」関連記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る