イトーキ、無償の3Dプリンタ用データでカスタマイズできる家具を発売:3Dプリンタニュース
イトーキは、省スペース設計の家具「サリダPSデスク、ラック、ワゴン」を発売した。自由に組み合わせて使用でき、付属アクセサリーに加え、3Dプリンタ用データでアドオンパーツを出力してカスタマイズ可能だ。
イトーキは2023年9月1日、自由に組み合わせて使用できる、省スペース設計の家具「サリダPSデスク」「サリダPSラック」「サリダPSワゴン」を発売した。さまざまな付属アクセサリーに加え、3Dプリンタ用データでアドオンパーツを出力し、カスタマイズして使用できる。
デスクは、クランプでモニターアームやデスクライトなどを設置でき、脚部に40mmの幅広スチールパイプを採用した。スチール構造部材はロの字に溶接されており、横揺れを防ぐ。
安定性を確保するため、脚端にぐらつき防止用アジャスターが付いており、デスク天板下では、天板の強度をスチール角パイプが担保する。天板はつや消しの木目柄で、キズや汚れに強いメラミン化粧板を使用。サイズは1000×500×720mmとなる。
省スペース設計ながら十分な作業スペースを取れるよう天板上に配線フタなどはなく、付属の3つの配線受けを背面や側面に設置できる。
ラックのサイズは1000×225×1650mmで、壁面への設置に対応し、A4縦サイズを載せられる棚板やハンギングできるスチール製の小棚、パンチングボードが付属する。ワゴンは400×440×595mmで、キャスター付きのため、スムーズに移動できる。
デスクとラックには、3Dプリンタで出力できるアドオンパーツの取り付けが可能だ。3Dプリンタ用データは、長岡造形大学大学院造形研究科 准教授の森本康平氏が設計したもので、同社のWebサイトで無償提供している。なお、提供パーツは、組み合わせてユーザーが自分の使い方に適したデスクシステムにアップグレードできる他、データ作成ができる人は新しいパーツを開発できる。
価格は、デスクが2万900円、ラックが1万3900円、ワゴンが1万4900円となる(いずれも税込み)。
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