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FPGAによるシングルチップ暗号化設計フローが英国NCSCの審査に合格:IoTセキュリティ
Microchipは、同社のPolarFire FPGAのシングルチップ暗号化設計フローが、厳しいデバイスレベルのサービス回復力要件に対して、シングルチップ暗号化設計フローで使用した場合の審査に合格したことを発表した。
Microchipは2023年8月31日、同社のPolarFire FPGAのシングルチップ暗号化設計フローが、英国のNCSC(National Cyber Security Centre)による審査に合格したことを発表した。
今回、厳しいデバイスレベルのサービス回復力要件に対して、シングルチップ暗号化設計フローで使用した場合の同製品の審査に合格。これにより、IP(知的財産)の保護やデータの保護、物理的改ざんに対する保護など、同製品が既に備えている機能に、シングルチップ暗号化手法の有効性が加わることとなった。通信や産業、航空宇宙、防衛、原子力、その他のシステムの設計開発において、同製品を採用する際のセキュリティが確保できる。
同製品のIP保護は、「AES 256暗号設定ファイル」「DPA(Differential Power Analysis)に対するプロセス保護」「公開鍵暗号コア」「真性乱数生成器」によってなされる。
また、データの保護には「強化型暗号処理アクセラレータ」「DPA保護アルゴリズム開発を可能にするCRIパススルーライセンス」が、サプライチェーンの保護には「物理的複製防止機能(Physically Unclonable Function:PUF)を含むシリコンバイオメトリクス機能」が使用できる。
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