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RISC-VベースSoC FPGAの新製品を量産開始:組み込み開発ニュース
Microchip Technologyは、オープン規格のRISC-V ISAに対応するSoC FPGA「MPFS250T」「MPFS025T」の量産開始を発表した。設定変更が可能で、RISC-V ISAによりカスタマイズに対応する。
Microchip Technologyは2022年6月9日、オープン規格のRISC-V ISA(Instruction Set Architecture)に対応するSoC FPGA「MPFS250T」「MPFS025T」の量産開始を発表した。車載や組み込みビジョン、産業用オートメーション、IoT(モノのインターネット)、通信、防衛といった分野に適する。同日より受注を開始している。
両製品は、同社の「PolarFire SoC FPGA」ファミリーに含まれる。PolarFire SoC FPGAは、FPGAファブリックとLinux対応のRISC-Vベースマイクロプロセッササブシステムを統合したものだ。競合品と比較して、電力効率、セキュリティ性能、信頼性に優れている。
また、設定変更が可能で、RISC-V ISAによりカスタマイズに対応する。Linux OSとリアルタイムのアプリケーションを同時に実行可能な決定論的AMP(非対称マルチプロセッシング)モードも備える。
同社は、低コスト評価プラットフォームであるMi-Vエコシステムを用いて、RISC-V採用を支援することも発表した。Mi-Vエコシステムでは、開発者はRISC-V ISAのメリットと PolarFire SoC FPGAによる小型化、優れた熱効率、低消費電力を組み合わせて活用できる。
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