ニュース
150℃の高温環境に対応する高耐熱フレキシブル基板を開発:組み込み開発ニュース
山一電機は、フレキシブル基板の新製品として、高耐熱の「YF」シリーズを開発した。150℃の高温環境下でも電気特性に問題は発生せず、長期間の信頼性を維持できる。
山一電機は2023年8月17日、フレキシブル基板(FPC)「YFLEX」の新製品として、高耐熱の「YF」シリーズを開発したと発表した。同月25日より、グローバルで受注を開始する。
YFシリーズは、FPCの表面を保護するカバーレイフィルムの接着剤層の耐熱性を高めたことで、150℃の環境下でも長期間の信頼性を維持できる。また、150℃で3000時間の高熱処理をした後も、導通抵抗の変化率±10%以内、絶縁抵抗500MΩ以上を維持し、電気特性に問題が発生しないことを確認した。
製品の構成は、片面もしくは両面の選択が可能で、液晶ポリマー(LCP)やポリイミド(PI)といった素材から選択できる。片面でLCP基材の「YFA」シリーズ、両面でLCP基材の「YFB」シリーズ、片面と両面を選択できるPI基材の「YFH」シリーズの3種類を用意。GND強化設計により、高耐熱FPCの用途に限らず、耐ノイズFPCとしても使用できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 独自の表面処理などで高温環境や高圧蒸気環境に対応するフレキシブル基板の新商品
OKI電線は、高温、高圧蒸気環境の厳しい条件で使用できるフレキシブル基板「耐環境FPC」の新商品2種「耐高熱FPC」「耐高圧蒸気FPC」を発表した。200℃の高温環境や、高圧蒸気による滅菌処理が必要な機器で使用できる。 - 回路基板設計に役立つコネクターの3Dデータなど1万点超が無料ダウンロード可能
ヒロセ電機は、3DデジタルコンテンツプロバイダーのTracePartsと提携し、1万点を超えるコネクター製品の3Dモデルを含むさまざまなデータを、3Dファイルライブラリー「TraceParts」を通じて提供開始した。 - 小型化と軽量化に対応する、自動車用コネクターシステムを開発
TE Connectivityは、車載部品の小型化と軽量化を促進する、自動車用小型コネクターシステム「PicoMQS」を開発した。最小限の実装スペースと車載向けの堅牢性を備え、高振動や高温の過酷な環境でも性能を発揮する。 - 6軸力覚センサー用にフレキシブルプリント基板の挿入アプリを開発
新東工業は、6軸力覚センサー「ZYXer」に適用することで、産業用ロボットの性能を高められる新アプリケーション「フレキシブルプリント基板の挿入」を発表した。ロボットによる配線作業の自動化に貢献する。 - オムロンが目指す人を超える自働化、フレキシブル基板の嵌合などをデモ
オムロンは、「2022国際ロボット展(iREX2022)」(東京ビッグサイト、2022年3月9〜12日)においてロボットを活用し「人と機械の高度協調」や「人を超える自働化」を実現する新たなオートメーションの姿を紹介した。 - 接着剤なしの超柔軟導電接合法を開発、柔軟なウェアラブルデバイスに期待
理化学研究所は、水蒸気プラズマを利用して、接着剤を使用せずに高分子フィルム上で成膜した金同士を電気的に接続する技術「水蒸気プラズマ接合」を開発した。同技術で接合した各基板上の金電極は、境界線が消失し、強固に直接接合する。