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ソラコムが次世代技術「iSIM」に正式対応、対応モジュールも提供へ:組み込み開発ニュース
ソラコムのIoTデータ通信サービス「SORACOM Air for セルラー」が、SIMの次世代技術「iSIM」に正式対応する。iSIM対応モジュールのQuectel「BG773」と村田製作所「Type 1SC」を2023年中に同社ストア内にて提供する。
ソラコムは2023年7月6日、IoT(モノのインターネット)向けデータ通信サービス「SORACOM Air for セルラー」がSIMの次世代技術「iSIM(Integrated SIM)」に正式に対応し、iSIM対応モジュールを2023年中に提供開始すると発表した。
iSIMは、従来のセルラー通信で独立していた通信モジュールとSIMやeSIMの機能を、ワンチップのSoC(System on Chip)に集約する技術規格だ。物理的なSIMやeSIMが不要になるため、モジュールの小型軽量化、省電力化、処理能力向上、コスト削減、商流の簡素化などが見込まれ、セキュアな領域も確保できる。
また、iSIM対応モジュールのQuectelの「BG773」と村田製作所の「Type 1SC」をSORACOM IoTストアおよびユーザーコンソールにて提供。従来のSIMやeSIMと同様に、複数の回線契約を1台のiSIM対応モジュールの中で切り替えて利用できる「サブスクリプションコンテナ」機能に対応している。
ソラコムは2021年7月より、セルラーIoT向けチップセットを開発するSony Semiconductor Israelと、セルラーIoTデバイス向けにセキュアな認証情報を提供するKigenの3社で、iSIMに関する実証実験を進めていた。
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