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荷物の出し入れと搬送を1台で担当、高さが伸縮する新開発AMR:無人搬送車
Industry Alphaは「ワイヤレスジャパン2023×ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2023」において、新たに開発したAMR「Akatsuki」を披露した。
Industry Alphaは「ワイヤレスジャパン2023×ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2023」(2023年5月24〜26日、東京ビッグサイト)において、新たに開発したAMR(自律搬送ロボット)「Akatsuki」を披露した。
Industry Alphaは東京大学発のスタートアップであるTRUST SMITHから、工場や倉庫の自動化支援事業が独立する形で2022年に設立された。これまでにピッキングアシストAMR「Kasumi」や最薄175mmの低床型「Kaghelo」などを開発してきた。生産も国内で行っている。
Akatsukiの大きな特徴は荷物の出し入れと搬送を全自動かつ1台で行うことができる点だ。今回、展示されたAkatsukiは前後に2つのLiDAR(Light Detection and Ranging)が付き、自律的に棚まで移動。棚の前に着くと、設定された荷物の高さまで、蛇腹内部にある昇降機が上がる。移載機構のアームが荷物まで伸びると、ロック部分を用いて引き込むように荷物を搭載し、所定の位置まで搬送する。
到着後は、ロック部分で押し出すように荷物を棚に置くことができる。荷物を載せる台には出し入れをしやすいように誘導ローラーが前後に付いている。今回展示されたAkatsukiの本体のサイズは750×680mmで高さは1500mmまで伸びることができるという。
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