視覚、聴覚イメージで画像診断や物体検出などAIの有効性を事前確認:製造現場向けAI技術
SecondSightは、AI導入を検討する企業向けに、簡易検討ソリューション「Digital Craftsman」シリーズの提供を開始した。AIの有効性を段階的に確認できるため、PoCを実施する前にAI活用の具体的なイメージをつかめる。
SecondSightは2023年5月10日、AI(人工知能)導入を検討する企業向けに、簡易検討ソリューション「Digital Craftsman」シリーズの提供を開始した。価格は「Digital Craftsman Trial」が5000円(初回のみ)、「Digital Craftsman Intro」が100万円からとなる。
Digital Craftsmanシリーズは、AIを活用した画像診断、物体検出、異音診断、匂い診断を検討している企業に、AI活用イメージを提供するサービス。AIの有効性を段階的に確認可能で、PoC(概念実証)を実施する前にAI活用の具体的なイメージを持つことができる。
Digital Craftsman Trialは、顧客のデータを基に、視覚、聴覚、嗅覚を代替する3種のメニューでAI活用イメージを提供する。画像AIの「Digital Craftsman Trial Eyes」は、画像による異常値の検知や物体の検出を試みることで、AI適応の可能性を分析できる。音AIの「Digital Craftsman Trial Ears」は、音による異常音検知や音の特徴を比較し、匂いAIの「Digital Craftsman Trial Nose」は、匂いの特徴を比較して主成分を分析できる。
Digital Craftsman Introは、正常値データを使った簡易なAI活用システムを提供する。顧客が提供する正常値データをAI学習し、顧客のデータ取得機器やPCを用いて現場検証をすることで、有効性を確認できる。「Digital Craftsman Intro Eyes」「Digital Craftsman Intro Ears」の2つのメニューがあり、Eyesは画像の、Earsは音の正常値データを学習、推論して異常値を検知する。
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