三菱電機がモベンシスに出資、ソフトモーション活用しACサーボ事業を拡大へ:FAニュース
三菱電機とモベンシスは、ACサーボ事業とモーションコントロール事業の拡大を目的に協業契約を締結するとともに、三菱電機がモベンシスに出資すると発表した。
三菱電機とモベンシスは2023年5月22日、ACサーボ事業とモーションコントロール事業の拡大を目的に協業契約を締結するとともに、三菱電機がモベンシスに出資すると発表した。
三菱電機は、顧客の生産性向上に貢献する高速/高精度のACサーボシステム事業について、国内を中心にグローバル展開している。一方、モベンシスは、特別なハードウェアを準備することなく高速同期通信を基にしたリアルタイム制御を安定的に実現する独自のソフトモーション技術を活用し、産業用PCでACサーボモーターを制御するモーションコントロールソフトウェアをアジアを中心に販売している。
今回の協業により三菱電機は、多軸同期制御を可能にするモベンシスのソフトモーション技術や製品提案力を活用して、半導体製造装置を含むさまざまな分野におけるACサーボ事業の拡大を図る。モベンシスは、三菱電機のグローバルな販売網を活用してソフトモーション技術に基づく製品のさらなる販路拡大を目指す。さらに、両社は今回の資本業務提携によって経営資源や技術的強みを生かしたシナジーの最大化を図り、グローバル規模で工場のスマート化、生産性のさらなる向上に貢献していく方針だ。
近年、ACサーボ事業では、半導体製造装置や電子部品製造装置などを中心に、産業用PCを用いてモーション制御を行う市場が急速に拡大している。また、産業用PCに搭載されるCPUの急激な進化に伴い、複数モーターの高速同期制御など、より高度なモーション制御が実現可能になっており、関連する市場のさらなる拡大が見込まれている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- アドバンテックとMECHATROLINKによるソフトモーションを披露――モベンシス
モベンシスは、「IIFES 2022」において、産業用PCでリアルタイム制御を実現するソフトモーション技術「WMX3」により、さまざまな産業用PCと産業用ネットワークを連携させるオートメーションのデモ展示を披露した。 - 産業用イーサネットのギガビットとTSNへの対応はどうなる? 5団体が議論
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)がオンラインセミナー「TI Live! Tech Exchange - TI Japan Industrial Day」を開催。本稿では、同社 社長のサミュエル・ヴィーカリ氏の基調講演と、CC-Link協会、EtherCAT Technology Group(ETG)、ODVA、日本プロフィバス協会、MECHATROLINK協会の代表が参加して行われたパネルディスカッションを紹介する。 - CC-Link IE TSNから既存設備を制御、CC-LinkやRS-232Cに対応するユニット製品
CC-Link協会(CLPA)は、「産業オープンネット展2022」において、TSN(Time Sensitive Networking)に準拠する最新のネットワーク規格「CC-Link IE TSN」から既存設備を制御するためのユニット製品2機種を参考展示した。 - 産業オートメーション用TSNの共通適合性テスト開発へ、CC-Link協会など5業界団体
CC-Link協会(CLPA)をはじめとした5つの業界団体は2022年5月30日、世界最大級の産業見本市「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)」で共同記者会見を行い、「IEEE/IEC 60802 TSN Profile for Industrial Automation」の共通適合性テストプランを共同開発すると発表した。 - 日立のIoT対応産業用コントローラー、C言語対応にソフトサーボ「MXR2」を採用
日立グループが2016年12月下旬に発売するIoT対応産業用コントローラー「HF-W/IoTシリーズ」の新製品「HF-W100E/IoT」で新たに加わったC言語対応モデルは、ソフトサーボシステムズのモーション制御ソフトウェア「MXR2」を採用した。 - ソフトベースのモーションコントローラがラダー言語にも対応へ
ソフトサーボシステムズは、「産業オープンネット展2016」において、ソフトウェアベースのモーションコントローラ「WMX2」のデモンストレーションを披露した。