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産業オートメーション用TSNの共通適合性テスト開発へ、CC-Link協会など5業界団体ハノーバーメッセ2022

CC-Link協会(CLPA)をはじめとした5つの業界団体は2022年5月30日、世界最大級の産業見本市「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)」で共同記者会見を行い、「IEEE/IEC 60802 TSN Profile for Industrial Automation」の共通適合性テストプランを共同開発すると発表した。

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 CC-Link協会(CLPA)をはじめとした5つの業界団体は2022年5月30日、世界最大級の産業見本市「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)」で共同記者会見を行い、「IEEE/IEC 60802 TSN Profile for Industrial Automation」の共通適合性テストプランを共同開発すると発表した。

 IEEE/IEC 60802 TSN Profile for Industrial Automationとは、IEC SC65C/WG18とIEEE 802が共同で定義を進める産業オートメーション用TSNプロファイルで、産業オートメーションネットワークを構築するためのブリッジ、エンドステーション、LANの機能、オプション、コンフィギュレーション、デフォルト、プロトコルおよびプロシージャを選定するものだ。

 TSNは「Time-Sensitive Networking」の略称で、イーサネット上で定時性を有した通信を実現するための、IEEEによって策定されている一連の規格群の総称である。機能の1つとして時分割があり、複数のプロトコルのネットワークを同一ケーブル上で通すことができる。そのため複数の産業用ネットワークが用いられる製造現場などでの活用が期待されている。

 今回の共同開発に参加するのは、CC-Link協会、Avnu Alliance、ODVA、OPC Foundation、PROFIBUS&PROFINET International(PI)の計5団体。開発予定のテストは、参加する全組織が基本テストとして使用し、より広範な産業オートメーションエコシステムが利用可能となるようにする計画だ。


会見に出席した5団体の代表者。左からODVAのプレジデント兼エグゼクティブディレクターのAl Beydoun(アル・ベイドゥン)博士、Avnu AllianceプレジデントのGreg Schlechter(グレッグ・シュレヒター)氏、CC-Link協会事務局長の濱口学氏、OPC Foundationプレジデント兼エグゼクティブディレクターのStefan Hoppe(ステファン・ホッペ)氏、PROFIBUS&PROFINET International会長のKarsten Schneider(カーステン・シュナイダー)氏

 5団体は、この協力活動を「TIACC(TSN Industrial Automation Conformance Collaboration)」と呼称。TIACCの活動については、IEC/IEEE 60802プロファイルに準拠した、異なるメーカーのデバイスによる相互運用可能なエコシステムを開発し、「エンドユーザーが自信を持ってオープンな標準ネットワークにそれらのデバイスを展開できるようにすることを各組織が約束するものだ」と説明した。なお、活動のゴールは、IEC/IEEE 60802プロファイルの発行後すぐに、単一の共通適合性テストの最終版を利用可能にすることだとしている。

TIACCの活動内容と目標について[クリックで拡大]

 今回の発表に際し、CC-Link協会事務局長の濱口学氏は、「将来の『コネクテッドインダストリーズ』構築には、必要なプロセスの透明性を実現するため、さまざまなシステムやデバイスが通信することが必要だ。われわれはTIACCの一員となり、TSN互換製品の統一された共通テストプランの作成を支援できることをうれしく思う。これによって、スマートマニュファクチャリングに向けた将来性ある技術の採用をさらに後押しすることができる」と語った。

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