ニュース
G7広島サミットのIMCで紙コップのリサイクルに向けた実証実験を実施:リサイクルニュース
東罐興業と日本製紙は、G7広島サミットの開催に合わせて開設される国際メディアセンター内で、使用済み紙コップのリサイクルに向けた分別回収の実証実験を行っている。
東洋製罐グループホールディングスの連結子会社である東罐興業は2023年5月18日、日本製紙と共同で、G7広島サミットの開催に合わせて開設される国際メディアセンター(以下、IMC、同月18〜22日開設)内で、使用済み紙コップのリサイクルに向けた分別回収の実証実験を行うと発表した。
各社の役割に関して、日本製紙が間伐材を原材料に製造した紙コップ原紙をもとに、東罐興業が生産した紙コップ「エコフレンドリーカップ」を試飲用コップとしてIMC内で提供し、使用された紙コップを東罐興業開発のカップ洗浄機「Re-CUP WASHER(リカップウォッシャー)」で洗浄の上、回収し、日本製紙が段ボール原紙にリサイクルする。
Re-CUP WASHERは、生活者のリサイクルへの意識を高め、積極的にリサイクルに参加するという行動変容を促し、使用済み紙コップを「廃棄物」から「循環資源」へと転換するための「装置」だという。使用済み紙コップは、通常、飲み残しや汚れなどの残渣があるため、廃棄物(可燃ごみ)となるが、Re-CUP WASHERにより、利用者自身が「洗う」というワンアクションを行うことで、「廃棄物」から「再生資源」に生まれ変わる。今回の取り組みは、使用済み紙コップを再び紙コップへリサイクルする「CUP TO CUP Recycling System」の構築を見据えている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 初詣の参道で見た“ごみ”がプラ容器の製造に使われる未来に期待
読者の皆さま、新年あけましておめでとうございます。 - 雨に耐えるダンボールテントは再組立も可能、東洋製罐が“捨てる”を意識し開発
東洋製罐グループが被災地から観光地までさまざまなシーンで活用できる組立式ダンボールテント「DAN DAN DOME」を開発。4畳半(江戸間)ほどの広さと大人が立っても頭がぶつからない十分な高さを持つドーム型テントで、東洋製罐グループの技術力を生かした直感的な組立作業や降雨に耐え得る耐水性などが特徴だ。 - 宇宙開発向けの生活検証が安価で行えるダンボールテントユニット、屋外にも対応
東洋製罐グループホールディングス、フィールドアシスタントと共同で開発した組立式ダンボール製テント「DAN DAN DOME」シリーズを活用し、従来の検証方法と比較して安価で時間がかからない宇宙開発向けの生活検証が行えるユニット「DAN DAN DOME EXP.STATION」を開発した。 - 世界最軽量アルミ飲料缶の実現に向け缶底部の耐圧性向上技術を千歳工場に導入
東洋製罐は、缶底耐圧強度向上技術「Compression Bottom Reform(CBR)」を用いたアルミ飲料缶の生産を同社の千歳工場で開始した。 - スシローの廃食用油を原料とする国産SAFの製造に向けた基本合意書を締結
日揮ホールディングスは、使用済み食用油を原料とする持続可能な航空燃料「SAF」の製造に向け、FOOD & LIFE COMPANIES、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYと基本合意書を締結した。 - 学校給食向け牛乳へ植物由来PE使用の新包材を導入、再生可能資源比率99%を実現
日本テトラパックは、全国で展開する学校給食の牛乳用「テトラ・ブリック紙容器」のコーティングに植物由来のポリエチレンを使用した新包材を導入する。