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三菱ガス化学がタイで半導体パッケージ用BT積層材料の生産能力を倍増へ:工場ニュース
三菱ガス化学は、MGCエレクトロテクノの子会社でタイに位置するMGC ELECTROTECHNOで半導体パッケージ用BT積層材料の生産能力を増強する。
三菱ガス化学は2023年5月8日、BT(ビスマレイミドトリアジン)積層材料の生産子会社であるMGCエレクトロテクノ(ET)の子会社でタイに位置するMGC ELECTROTECHNO(以下、ETT)で半導体パッケージ用BT積層材料の生産能力増強を決定したと発表した。
ETTの改修工事は2024年4月に着工し、営業運転開始は2025年10月を予定している。今回は、ETTに建屋を新設し、第1期工事と同水準の設備を導入することでETTの生産能力を約2倍とし、半導体市場の成長とともに増える需要に対応する他、新規案件を積極的に獲得することで事業の拡大を推進していく。
三菱ガス化学グループは、生産能力増強により、ETはマザー工場としての機能強化を図り、ETTは量産品の生産体制を増強していくことを基本方針に、BCP(事業継続計画)のさらなる強化を進める。今後もグローバルに拡大を続ける半導体市場からの要求に迅速に対応するとともに、高機能な製品を安定的に供給していく。
なお、同社グループは、国内のETに加え、BCP対応の観点からタイにETTを設立した。これまで、ETは、マザー工場として新製品の量産化、先端/高性能/少量多品種の生産を担当し、ETTは主に大量少品種の生産を担い、グループ一体となって2013年から2拠点体制でBT積層材料のグローバルな供給体制を構築している。
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