75.8%の女性が「管理職になってよかった」、自己評価は“不合格”が過半数:キャリアニュース
キャリアデザインセンターは「管理職」についての調査結果を発表した。管理職経験者の女性の約76%が「管理職になってよかった」と回答した。また、管理職としての自分を採点してもらったところ、過半数が「不合格」の点を付けた。
キャリアデザインセンターが運営する転職サイト「女の転職type」は2023年4月6日、「管理職」についてのアンケート調査結果を発表した。同調査は、女の転職type会員、type会員への調査とクラウドワークスによるWeb調査をまとめたもので、女性179人、男性194人から有効回答を得た。
初めに、管理職(部下を持った)経験がある女性に、管理職になってよかったかと尋ねたところ、「非常によかった」が21.9%、「まあまあよかった」が53.9%となり、よかったと思う人が75.8%を占めた。
管理職になってよかったと思う点のトップ3は、1位「自身の成長につながる」(67.4%)、2位「部下の成長など新たなやりがいが増える」(57.3%)、3位「自分の裁量で決められることが増える」(50.0%)となった。
反対に、管理職になってつらいと思う点のトップ3は、1位「責任が重い」(62.4%)、2位「経営層と部下の板挟みになる」(48.9%)、3位「責任は増えても給与が上がらない」(47.8%)となっている。なお、「つらいと思うことはない」は1.7%にとどまった。
管理職として自分を「不合格」とする女性が過半数
続いて、女性の管理職経験者に、管理職(上司)としての自分に点数を付けてもらったところ、平均点は「63.1点」だった。合格ラインは70点で、「70〜89点」は42.9%、「90〜100点」は3.4%となり、合格に該当する人の割合は46.3%となっている。また、不合格となる「50〜69点」は42.9%、「20〜49点」は9.0%、「0〜19点」は1.7%となり、不合格は53.7%となった。
同様に、男性の管理職経験者にも自分自身を採点してもらった。結果は合格が60.4%、不合格は39.6%となり、自身を合格とした割合が女性よりも14.1ポイント高かった。平均点は「68.3点」で、女性より5.2点高くなっている。
管理職としての自分に「70点以上(合格)」の点数を付けた理由を、女性、男性双方に尋ねた。女性のトップ3は、1位「チームの雰囲気がよい」(69.5%)、2位は同率で「部下から信頼されている」「チームで成果が上げられている」(57.3%)だった。
男性のトップ3は、1位「チームで成果が上げられている」(62.9%)、2位「チームの雰囲気がよい」(56.0%)、3位「部下から信頼されている」(48.3%)となっている。「チームの雰囲気がよい」は、女性では1位(69.5%)で、男性より13.5ポイント高かった。
一方、「69点以下(不合格)」の点数を付けた人に理由を尋ねると、男女共に「部下を引き上げられていない」が1位となった(女性40.0%、男性46.1%)。女性の2位は「働く環境(残業、休暇)を改善できていない」(35.8%)、3位は「チームで成果が上げられていない」(27.4%)だった。
男性の2位は「チームで成果が上げられていない」(39.5%)、3位が「働く環境(残業、休暇)を改善できていない」(36.8%)だった。「チームで成果が上げられていない」と「経営層とうまくやれない」は、男性の方が女性より10ポイント以上高くなっている。
管理職経験のある女性に、一般社員に戻れるなら戻りたいと思うかを尋ねたところ、「わからない」が39.9%で最も多かった。次が「いいえ」で31.8%、「はい」は28.3%となっている。
「一般社員に戻らない理由」のトップ3は、1位「自分自身の成長のため」(61.8%)、2位「人材育成にやりがいを感じるから」(60.0%)、3位「組織(チーム)作りにやりがいを感じるから」(49.1%)となった。
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