ニュース
スマートホーム規格「Matter」向け、3つの無線方式に対応する小型無線モジュール:組み込み開発ニュース
村田製作所は、スマートホーム機器の標準規格Matter対応の小型無線モジュール「Type 2EL」「Type 2DL」を開発した。高性能かつノイズに強いシールド構造で、省電力機能も兼ね備えている。
村田製作所は2023年3月16日、スマートホーム機器の標準規格Matter対応の小型無線モジュール「Type 2EL」「Type 2DL」を開発したと発表した。
Type 2ELは、NXP Semiconductorsのコンボチップ「IW612」を内蔵。Wi-Fi 6、Bluetooth 5.3、IEEE 802.15.4という3つの無線方式に対応する「Tri-Radio対応」となっている。Type 2DLは「IW611」を内蔵し、Wi-Fi 6とBluetooth 5.3を利用できる。
村田製作所が培ってきた無線設計技術や省スペース実装技術、製品加工技術を生かし、小型で高性能かつノイズに強いシールド構造を実現。Wi-Fi 6で導入された省電力機能「Target Wake Time(TWT)」により、消費電力の削減も期待できる。
Connectivity Standards Alliance(CSA)策定の標準規格であるMatterに対応したことで、さまざまなスマートデバイス向け規格を意識せず、アプリケーションの開発に取り組める。また、日本やアメリカの電波法認証を取得済みのため、開発期間の短縮も見込めるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- スマートホームのゲームチェンジャー「Matter」とは何か
スマートホームの到来を、本当の意味で加速すると期待されている「Matter」。Matterはなぜスマートホームのゲームチェンジャーになり得るのかを解説する。 - 本格オープンソース化する「μT-Kernel 3.0」はIoTの可能性を切り開けるか
TRONプロジェクトが「IoT-Engine」の構想発表から約6年、同プロジェクトが提唱する「アグリゲートコンピューティング」を実現するオープンな標準プラットフォーム環境として展開されてきた。本稿では、このIoT-Engine関連の展示を中心に「2021 TRON Symposium」の展示を紹介する。 - Wi-Fi通信機能の評価と検証ができるMatter対応SDK
ルネサス エレクトロニクスは、Matterプロトコルをサポートするソフトウェア開発キットを発表した。Wi-Fi SoC「DA16200」搭載のWi-Fiモジュール開発キットと共に使用することで、Matterに対応したWi-Fi通信機能の評価、検証が可能になる。 - 多様なデバイス接続を容易にする、Matter対応MCU向け開発キットを発表
Texas Instrumentsは、「Matter」プロトコルに対応したワイヤレスマイコン向けソフトウェア開発キットを発表した。超低消費電力かつセキュアなスマートホームアプリケーションを構築し、さまざまなデバイスへの接続が可能になる。 - NXPがMatter準拠製品の開発を積極支援、ボーダールーターやエッジノードを展示
NXPジャパンは、「EdgeTech+ 2022」において、スマートホーム機器のIoT(モノのインターネット)セキュリティと認証の標準規格である「Matter」に準拠した製品開発を可能にするソリューションを展示した。 - スマートホームの標準規格「Matter」が始動、デジサートのルート認証局を承認
デジサート・ジャパンは、スマートホーム機器のIoTセキュリティと認証の標準規格としてCSA(Connectivity Standards Alliance)が策定を進めているMatterについて、米国本社であるデジサート(DigiCert)のルート認証局がMatterデバイス認証局としてCSAに世界で初めて承認されたことを発表した。