検索
ニュース

アフターコロナで通勤ラッシュ渋滞が悪化、札幌の都心混雑度は世界でも上位に脱炭素

TomTomは世界の交通状況をまとめた年次レポートの2023年版を発表した。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 TomTomは2023年3月22日、世界の交通状況をまとめた年次レポートの2023年版を発表した。2022年に56カ国390都市を対象に、渋滞状況やクルマの運転にかかるコスト、クルマの運転によって生じる環境への影響などを調査した。カーナビゲーションシステムやスマートフォン、パーソナルナビゲーション機器などから取得した交通流データを基にしている。

 コロナ禍で在宅勤務が普及したが、足元ではオフィスへの通勤が再開している。これを受けて390都市のうち62%の242都市で移動にかかる時間が増加した。柔軟で多様な働き方によってラッシュアワーの交通量が減ったわけではなく、世界の多くの都市で交通渋滞に巻き込まれる時間は増加する一方だという。片道10kmを毎日通勤した場合に交通渋滞で損失する時間の平均は、札幌で81時間だ。週に1度、在宅勤務を取り入れることにより札幌で通勤する人は49時間を節約できるという。

ラッシュアワー時に毎日片道10km(合計20km)を走行した場合の交通渋滞により損失する平均時間(都市)
都市名 2022年 2021年
アイルランド・ダブリン 145時間 116時間
ルーマニア・ブカレスト 143時間 137時間
英国・ロンドン 139時間 125時間
札幌 81時間 76時間
東京 71時間 68時間
大阪 54時間 52時間
名古屋 53時間 55時間
神戸 39時間 40時間

ラッシュアワー時に片道往復10km(合計20km)を走行した場合の交通渋滞により損失する平均時間(都市圏)
都市圏名 2022年 2021年
コロンビア・ボゴタ 132時間 97時間
ルーマニア・ブカレスト 106時間 101時間
フィリピン・マニラ 103時間 96時間
東京 69時間 70時間
札幌 67時間 64時間
名古屋 62時間 64時間
大阪 56時間 55時間
神戸 36時間 36時間

 インフレを受けて自動車に関するコストも上昇している中でも、大半の都市で自動車が主要な交通手段であり続けていることが分かったという。グローバルでの給油の出費は、ガソリンで2021年比27%増、軽油で同48%増となった。

 香港エリアの場合、朝夕のラッシュアワーのピークにガソリン車を片道10km運転した場合の平均コストは1000米ドルに上ったという。日本の都市における運転コストは2021年比で11〜14%増加しているが、調査対象となった都市の平均上昇率を大きく下回っており、香港の運転コストの半分以下にとどまった。

毎日のラッシュアワー時に片道10km(合計20km)を走行した場合の運転にかかった平均コスト(単位:米ドル)
ガソリン車 ディーゼル車
都市圏名 運転コスト 前年比上昇率 運転コスト 前年比上昇率
香港 1044 +12% 788 +20%
ノルウェー・オスロ 864 +35% 755 +39%
ギリシャ・アテネ 835 +26% 668 +38%
シンガポール 834 +21% 608 +42%
大阪 491 +11% 361 +13%
東京 491 +12% 361 +13%
名古屋 474 +12% 349 +13%
札幌 473 +11% 350 +14%
神戸 441 +11% 327 +13%

 都市の中心部から半径5km以内のエリア(「都市」)が最も渋滞しているのは英国のロンドンで、10kmの走行に36分以上を要した(平均時速17km)。ラッシュアワーには平均速度が時速14kmまで低下した。近郊地域も含めた「都市圏」に対象を広げると、コロンビアのボゴタエリアが最も渋滞しており、10kmの走行に24分40秒を要した。

 日本の都市圏で10kmの走行に要する時間は、札幌エリアで24分20秒、名古屋エリアで22分10秒、東京エリアで21分40秒となった。札幌、名古屋、東京の3エリアは、グローバルで見た最も運転に時間がかかる都市圏のワースト10に入っている。札幌がコロンビアのボゴタやフィリピンのマニラに次ぐ3位、名古屋が7位、東京が9位だ。

 10kmの走行の所要時間が日本で長くなっているのは、他の都市と比べて渋滞が多いからではなく、高速道路が少ないなど道路網の整備が不十分であることが要因であるという。

10kmの走行にかかった平均所要時間の都市ランキング
順位 都市名 2022年 2021年
1 英国・ロンドン 36分20秒 34分30秒
2 インド・ベンガルール 29分10秒 28分30秒
3 アイルランド・ダブリン 28分30秒 26分50秒
4 札幌 27分40秒 26分50秒
5 イタリア・ミラノ 27分30秒 27分50秒
20 名古屋 24分20秒 24分20秒
22 東京 23分50秒 23分40秒
50 大阪 21分10秒 21分00秒
118 神戸 16分50秒 17分00秒

10kmの走行にかかった平均所要時間の都市圏ランキング
順位 都市圏名 2022年 2021年
1 コロンビア・ボゴタ 24分40秒 22分50秒
2 フィリピン・マニラ 24分30秒 23分10秒
3 札幌 24分20秒 23分50秒
4 ペルー・リマ 23分50秒 22分30秒
5 インド・ベンガルール 23分40秒 22分00秒
7 名古屋 22分10秒 22分20秒
9 東京 21分40秒 21分50秒
12 大阪 21分00秒 21分00秒
44 神戸 15分50秒 16分00秒

毎日片道10km(合計20km)を走行した場合の年間平均CO2排出量(都市)
都市名 ガソリン車 ディーゼル車
英国・ロンドン 1133kg 1067kg
フランス・パリ 1092kg 1058kg
フィリピン・マニラ 1047kg 1012kg
東京 986kg 938kg
札幌 947kg 908kg
大阪 937kg 897kg
名古屋 917kg 877kg
神戸 854kg 822kg

毎日片道10km(合計20km)を走行した場合の年間平均CO2排出量(都市圏)
都市圏名 ガソリン車 ディーゼル車
フィリピン・マニラ 1006kg 960kg
インド・ムンバイ 986kg 933kg
コロンビア・ボゴタ 984kg 933kg
大阪 922kg 883kg
東京 921kg 883kg
名古屋 889kg 854kg
札幌 888kg 855kg
神戸 828kg 800kg

→その他の「脱炭素」関連記事

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る