いすゞ自動車は2023年3月7日、小型トラック「エルフ」を17年ぶりにフルモデルチェンジして発売したと発表した。販売目標はエルフシリーズ全体で年間4万台。中型トラック「フォワード」もフルモデルチェンジし、内外装を全面刷新。快適装備と安全支援機能を大幅に拡充した。新型フォワードは2023年夏頃の発売を予定している。
新型エルフは、新開発の9速DCTを搭載するとともに、乗用車に匹敵する安全支援機能を採用した。また、車両総重量3.5トン未満の標準キャブ車から、車両総重量7.5トンのワイドキャブ車まで、幅広いラインアップでEV(電気自動車)を用意した。
モジュラー設計システム「I-MACS」(Isuzu Modular Architecture and Component Standard)を使用することで、新型エルフで2500、新型フォワードで1500の車型ラインアップを実現した。エンジン、トランスミッション、燃料タンク、電動パワートレイン、安全装備などのモジュール部品を多様なニーズに合わせて組み合わせて、選べる自由をユーザーに提供する。また、I-MACSによって今後の技術進化も柔軟に取り入れられるとしている。
国内小型トラック初採用の機能が多数
交通事故ゼロに向けて、新型エルフでは安全装備や運転支援機能を充実させた。ステレオカメラの性能向上や近距離ミリ波レーダーの採用、ドライバーステータスモニターの追加により9つの安全支援機能を実現した。
また、ドライバーの視界の改善、ドライビングポジションの最適化、足回りの改良、9速DCTの採用も運転しやすさに貢献している。
国内小型トラック初採用となる機能は、歩行者検知に対応した右左折時のプリクラッシュブレーキ、全車速クルーズコントロール、レーンキープアシスト、ドライバー異常時対応システム、可変配光型LEDヘッドランプ、標識連動型スピードリミッター、フロントブラインドスポットモニターだ。ドライバーステータスモニターでは、ドライバーが注意散漫なときに警告を発したり、眠気を感じていると判断したときにエアコンで冷風を当てたりする。安全支援機能は搭載するシステムの多寡に合わせて4つのパッケージから選択できる。
また、配送向けに自動作動機能付き電動パーキングブレーキを標準装備とした。かけ忘れや引き不足による事故を防止する。タイヤ空気圧モニタリングシステムはオプション設定にする。
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